追加ストーリー【獅子の牙】
一度、終わりとさせて頂きましたが……
投稿したら意外と文字数が少なかったので、10万文字までは書こうかなと思っています。_φ(・_・
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この話は、ショウとは反対側のブレイン達の話しである。
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ワイバーンの襲来によってガバラの村が消滅した。その後……
瓦礫に倒れているブレイン達は、戻って来た村人達によって救出された。
ガバラの村は無くなってしまったが村人や冒険者を含めても死者は0人。
あれだけのワイバーンの襲撃を受けたにも関わらず誰一人死ななかったのは、不幸中の幸いであった。
そして、その時——助かった冒険者や村人達は、ブレイン達——勇者パーティーに大いに感謝した。
しかし、問題が一つ……
実は、意識を失っていたブレイン達は村人達に感謝をされるが……
ブレインは、いまいち納得していなかった。が、しかし……
自分が最後に見た巨大なワイバーンは頭だけを残して消滅——。
その近くには、巨大な剣で切りつけた様な大きな傷が地面にボッカリと空いていた。
そして、そこに戴冠式でブレインが手にした魔鉱石の剣が折れた状態で転がっていた。
それは、確かにブレインがワイバーンと戦っている時に使っていた物で……ブレインがワイバーンを倒したと言う証となる。
その為、その状況を見るとブレインも……
「本当に……自分が……やったのか……?」
記憶が無いが、村人やパーティーのメンバーに意識を無くして、隠された力に目覚めたのかも知れないと言われると——。
なんだか自分でも、そんな気がして来た。
それからブレイン達は、倒したワイバーンを全壊してしまったガバラの村の復興の為に使える様にと村長に格安で売る事にした。
「まあ、あれだ!? ガバラの村も、これから大変だと思うが……
このワイバーンの素材を売れば、そこそこになると思うから。ワイバーンの肉でも食って頑張ってくれ!」
そう言って、ブレイン達は小型のワイバーン数匹を村長に五千万ゴールドで売る事にした。
そして、大型のワイバーンの首は自分達が倒した証明として、国王に献上する為に持ち帰る事にした。
「……ありがとうございます。勇者様……
村も全壊して食料も無くなってしまったので助かります……」
「気にするな!
まあ、ワイバーンは五千万ゴールドで譲ったが……もし、素材が高値で売れた場合は、今度遊び来たときに優遇してくれよな。村長!」
「……そうですね……。
高く売れてくれると良いのですが……」
「まあ、俺達はギルドや国に大型のワイバーンを倒した報告の為に急いで、この首を持ち帰らないと行けないから。そろそろ行くな!
じゃー、俺達がワイバーンを倒した事。くれぐれも広めといてくれな」
「はい。勿論です!
命があるだけでも村人皆んな感謝して下りますから……」
そんなブレイン達は、村人達の微妙な感謝をもらい。
ガバラの村人達を守りワイバーンを倒した功績を国やギルドに報告する為に、帰路についた。
そして、ブレイン達が巨大なワイバーンの首を王都に持ち帰ると街は大騒ぎ——ッ!!!
「勇者の戴冠式に行った獅子の牙が、偉業を達成して帰って来たッ!!!」
「さすが、勇者様!」「勇者パーティーだ!」
ギルドは、今回の件を国王陛下に報告し……ワイバーンの首を献上すると——。
獅子の牙は、お城からの招集を受けお城に招待された。
そんなブレイン達が——お城に向かうと……ブレイン達は、国を上げての歓迎がされ!
王様からは、ドラゴンスレイヤーの称号と報奨金として……金貨。一億ゴールド相当が獅子の牙に送られた。
*
それからの獅子の牙は、皆んなが皆んな金に物を言わせて——贅沢三昧をしていると……
「おい、お前ら……今日も俺達の奢りだ!
たらふく飲んでたらふく食べてくれ——ッ」
「「「さすが、獅子の牙だ!!!」」」「最高だ!」「俺らの勇者様——ッ!」「ゴチになります!」
「おう! 飲め飲め——ッ!!!」
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そして、お会計を……
「いつも、ありがとうございます。
獅子の牙様——。
こちら、お会計となっております!」
「おう……ヒクッ…………。いち……じゅう……ひゃく……百万ゴールド……なんだ!
大した金額じゃねーな……おい! 誰か……誰か、百万ゴールド! 出してくれ……」
「…………」
「…………」
「…………」
「おい、誰か……ラルフ……百万……」
「悪いが、もう残ってない……」
「クミンは……?」
「私も……」
「レインは、あるだろ……?」
「私も、美容で全て使ってしまいましたわ……」
「そうか……
なら、マスター……ツケにしといてくれ……ッ!」
「申し訳ございません……
獅子の牙様は、ただいまツケの方も三千万ゴールドほど貯まっております。
そちらの方も、お支払いお願い致します」
「そ……っか……。あれ、あれが……あっだろ!
みんなで山分けした後に、残った。三千万ゴールドが……」
「あんなもん、もう……とっくに使っちまっただろ……」
「はぁ? 使っちまった……? 誰が、いつ?」
「あんなに、毎日の様に他の冒険者達の分の酒代も払っていたら三千万ゴールドなんて、あっと言う間に無くなるわよ!」
「そう言う事か……コイツから飲んだせいで、俺の三千万ゴールドが無くなったんだな!
おいッ! だったら、お前らが——この百万ゴールド払え!」
「はぁ!? 飲んじまった後から言うなんて、ふざけるな!」
「そうだ! そうだ! それでも勇者かッ!」
「あ"あッ! 何だテメーら。
屍肉に群がるハイエナの分際で、俺様に意見を言うなんて——ッ。ふざけんじゃねー……
このゴミ虫野郎ども——ッ!!!」
「ちょっと、言い過ぎよ。ブレイン——ッ」
「ハイエナ……ゴミ虫……」
「ふ……ふざけんじゃねーッ!!!」
「やるなら! さっさと、かかって来い……」
「店の中での喧嘩は、やめて下さい!」
「「「うるせ〜!!!」」」
「「「やってやるよ!!!」」」
そうして、そこに居合わせた冒険者達とブレイン達は——お店の中の椅子やテーブル、窓ガラスなんかが割れる大乱闘となると——冒険者の一人がギルドに駆け込み報告するとギルドマスターが止めに来た。
それから、ギルドマスターが止めたお陰で乱闘が収まると壊れたお店の弁償代とブレイン達が払う店のツケの精算をギルマスが立て替えた。
そして、次の日。
ブレイン達をギルドに呼び出すと、クドクドと説教をした後で……
「お前達は、勇者パーティーなんだ!
もう少し自覚した行動をとる様に——そして、俺が立て替えた金はクエスト報酬から抜かして貰うから。しっかりと働け!」
そうして、ブレイン達はクエスト報酬でギルドマスターに借金を返して行く事になった。
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