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アイテム

 それからショウは、三日三晩——不眠不休で二人の武器や防具、アイテムを叩き上げると……数日後……げっそりとした姿で、二人の前に現れた。


 そして、そんなショウか目にした物は……げっそりと痩せこけた二人の姿であった。


「えっ……!? 二人とも、そんなにげっそりしてどうしたの?


「主人様を待っておりました……」


「俺を待ってたって三日間、飲まず食わずで!?」


「はい、私どもは三日間くらい食事を与えられない事には慣れております。

 なので、なんの問題もありません」


 その言葉に、満足に食事を取れなかったスラム時代の事を少し思い出す。


「だって、食事は置いてあったじゃないかッ!

 適当につくろいで良いと言ったし」


「主人様が食べてないのに、食べる事はできません」


「そりゃそうか……俺は、奴隷と言うものを理解していなかった。

 これは、俺の落ち度だ……」


 なので、ショウは三人のこれからについて話し合う事にした。


「少し待っててくれ! 食事をとりながら話をしよう」


 そう言うと、ショウは【料理】スキルを使い。

 少しいたんだフルーツで、アップルパイを作り、硬くなったパンで——ラスクやサラダを作ると、余った物は粉にしてワイバーンの肉にまぶすと油で揚げてカツを作った。

 そして、新しいパンを用意するとテーブルに並べた。


「よしッ! 食事にしよう」


 ショウがそう言うと、アカネとシルクは黙って床に座った。


「ちょっと待ってくれ! 席に着いてもらわないと話が出来ない……」


 そう言って二人を席に座らせると、ショウは自分の意見を話し始めた。


「初めに言っておくが、俺は君達二人を奴隷として扱う気はサラサラない。

 だから、君達も普通に接してくれ!」


「それは出来ません。

 奴隷は、主人の許しが出てからしか行動する。勝手に行動する事は許されておりません」


「一つ言っておくが、俺は元々スラムの出身だ。

 だから、俺が逆の立場になっていた事もあっただろうし……正直な所で言えば、生まれや育ちは君達より悪いかも知れない。

 だから、奴隷というもの好きじゃない……

 けど、理由があって俺はダンジョンに潜るしかない。だから、君達の力を貸してほしいと思っている。

 それが終わったら君達を自由にする事も約束するよ」


 まあ、理由は——それだけではないが……

 今、師匠や賢者様の事を説明しても分かって貰えないので——後々説明する事にした。


「それでも……『良いんだよ! 俺が良いと言ってるんだから』」


「それでは、一つ質問しても宜しいでしょうか?」


「一つとは言わず何個でも質問してくれ!」


「何故、奴隷なのでしようか?

 ダンジョンに潜るのであれば、冒険者とパーティーを組んだ方が効率が良いかと……」


「まぁ、それは——あれだ……

 実は、俺は色んなスキルを使う事も出来る事を隠しておきたいんだ。

 人に知られると面倒なスキルもあるから」


「そういう事ですか……

 あの家を召喚したスキルは、凄かったですからね」


「まぁ、そういう事だから食事が冷めてしまうから後は、食べながら話そう」


 すると、二人は納得したのか席に座ると——恐る恐る食事を口に運んだ。


 すると……


「「美味しい!!!」」


 二人は、声を揃えて叫んだ。


「だろ。俺の【料理スキル】は、レベル3だかな!」


 自慢げに話すショウに、二人は驚く……


「確かに……ここまでの料理の腕を持っている者なら、貴族や王族に狙われてかねませんね……」


 そう真剣な表情をする二人に、ショウは——料理のスキルは、バレても問題ないだろ! と、言うと……


 二人は、立ち上がり! 怒り出した。


「「こんな美味しい! 料理、食べた事がありません。

 主人様は、自分を謙遜(けんそん)し過ぎです!」


 それから、お腹がいっぱいになるとショウは二人にアイテムを渡した。


「これがアカネの武器で、見た目は細身の普通の剣に見えるけど、名前を【コテツ】と言って、鋼を最大まで圧縮して作ったから少し重いけど、絶対に折れたり曲がったりしないから。ガンガン使って——ッ!」


 ショウは、コテツをアカネに渡した。


「それから、これが双龍って言ってワイバーンの素材を使って鍛えた双剣——狭い場所や敵が多くて連続斬りが必要な時に使って——ッ!

 あと、互いを擦り合わせると火花を散らせて少しだけど炎属性が追加させるから物理攻撃が通用しないモンスターには有効だと思う。

 それから、これがワイバーンの鱗と皮を使った鎧で物理攻撃は勿論、魔法耐性も付いているから使って——あと、これはワイバーンの盾で『ちょ……ちょっと——ッ! 待ってください——ッ!!!』」


 慌ててアカネの静止が入る。


「私達は、奴隷ですよ。

 奴隷に、こんな貴重な装備を持たせるのは——おかしいです!」


 すると、ショウは真剣な顔で……


「どうしても手に入れなきゃいけない物が、あるんだ……」


 アカネもシルクもショウのその真剣な顔に納得した。


「そう言う事ですか……分かりました。

 ショウ様は、後ろで待機していて——私とシルクで戦うと言う事ですね」


「いや、違うぞ——俺も戦うぞ……まあ、詳しい話は後だ! 

 今は、俺の渾身の力作達を見てくれ!」


 そう言って、ショウはワイバーンの大楯の説明をする。


 「足が悪いアカネの為に、いざって時に身を守る為の武器だ!」


 しかし、アカネは……こんなに大量の荷物は運べないと言うと——ショウは、満面の笑みを浮かべて……お世辞にも綺麗とは言えない袋をアカネに渡した。


「こちらは……?」


「聞いてビックリ! 見てビックリ! 俺の技術の最高傑作にして渾身の一品。

 その名も……アイテム袋——。

 コイツは、俺のスキルであるアイテムボックスを袋型にした物で、大体この部屋と同じくらいの物を収納する事が出来る。

 どうだ——ッ! 凄いだろ!」


 そう言ってアイテム袋をアカネに手渡すと、こんな貴重な物は受け取らないと返された。

 それもそのはず、このアイテムは誰の目から見ても激レアアイテム。

 冒険者や商人が見たら、喉から手が出る程ほしい代物。

 それを奴隷である者に使わせるなど本当だったら、あってはならない……


 しかし、ショウは——断るアカネに無理矢理アイテム袋を渡すと……


「ここにある装備を触って、収納って叫んでみて——」


 そして、アカネが渋々ショウの命令に従い装備に触れて「収納」と叫ぶと——テーブルにあった武器が全て消えてアイテム袋にしまわれた。

 

「次は、アイテム袋に手を入れてみて——ッ」


 アカネが言われた通りにすると、頭の中に袋の中身が全てイメージ出来た。


「そこから手動で取り出す事も出来るんだけど……一度、手を出して——頭で袋の中をイメージしてみて……」


 アカネは、言われた通りにすると……不思議な事に頭の中に袋の中身が浮かんでくる。


「そしたら、さっきの鎧をイメージして召喚と叫んでみて——。」


 言われた通りにアカネが召喚と叫ぶと、アカネの全身は鎧に包まれた。


「凄いだろ! 自動装備機能」


 そこからアカネは、剣をイメージすると……


「召喚——ッ!!!」


 剣が手元に現れた。


「凄い……」


「まあ、生き物は入れる事は出来ないけど——

大抵のものは入れられるから。

 あと、食料も適当に入れて置いたから腹が減ったら食べてくれ!」


「主人様……一つ確認しても宜しいでしょうか?

 アイテム袋に、大量に入っている。

 この回復ポーションは、何なのですか?」


「それは、そのうち分かるから気にしないで——」


 そして、シルクを見ると少し悲しそうな顔をしていたので——ショウは、シルクにもアイテムを渡した。

 すると、シルクはあからさまに元気になった。

 

「シルクは、魔法の才能があるから。

 魔力のこもった布にワイバーンの皮で作ったローブな。

 コイツは、魔法耐性が高い分——物理攻撃耐性は落ちるが……ワイバーンの皮を代用する事で、かなり強化されたと思う」


 シルクは、白いローブを羽織るととても似合っていた。

 それから、折りたたみ式のワンドと大きな杖を渡すとアイテム袋に収納させた。

 そして、最後にシルクには指輪を渡した。


「これは、杖もワンドも無くなった時の最後の頼みだ!

 魔力を込めるだけで水魔法が放出される。

 魔物に接近された時や変な奴に襲われそうになった時に使ってくれ。

 一応、人を殺さない様に大量の水で押し返すだけで攻撃としては使えないから覚えて置くように——。

 まあ、大体こんなところかな……じゃー後は——」


 と、言うとショウはリビングの壁に向かうと錬金術で扉を二つ作ると、その中に拡張魔法で部屋を二つ作った。

 そこにベットとタンス、机などをセットすると——。


「お前達の部屋だ!

 後は、自由に使ってくれ——。

 2度は言わせるなよ。俺は、自由に使ってくれ! と言ったからな」


 そう言うとショウは、自分の部屋に行くと深い眠りについた。


 その後、アカネとシルクは二人で話し合った後に——自分の部屋でショウが起きるのを待つ事にした。



 そして、ショウが目を覚ますと——アカネとシルクとキーウィは仲良くなっていた。


「「おはようございます。ご主人様——。」」


「呪いの事、キーウィから聞きました」


「お前……勝手に何話してんだよ!」


「良いだろ! 別に減るもんじゃねーし。

 それに、人に説明をすると寿命が半分へるみたいな大事な事は先に言っといた方が良いに決まってるだろ」


「確かに、そうだけど……

 そうベラベラと人に言う事でもないだろ!」


「大丈夫だよ! 奴隷は主人の不利益になる事は言えない契約になっているから」


「分かってるけど……まあ、いいや。

 もう、言ってしまった事だし……」


 そして、ショウは二人にダンジョンで神水を手に入れて妹の足の治療をしたい事を話すと二人は、全力で力を貸してくれる事を約束してくれた。


「それにエクストラポーションを手に入れれば、アカネの足も治せるし。一石二鳥だろ」

 

 すると、アカネは驚いた表情をする。


「そんな貴重なポーション……私なんかに……」


「やめよぜ! アカネ、俺がお前を仲間にした理由も妹と同じ足の怪我を治したいと思ったからなんだから」


 その言葉を聞いて、アカネはショウに膝をついて感謝した。


 そして、ショウは話を切り替える。


「とりあえず、ダンジョンに行く前に——お前達には、少し修行を行ってもらう」


 そう言うとショウは、アカネと手合わせをした。


「剣技レベル1……初級ってところか。

 俺も剣技は、中級程度だから偉そうな事は言えないけど……アカネは、足に怪我をしているから俊敏な動きは出来ないからな。

 とりあえず、アカネ鎧を装備してくれるか!」


 アカネは、言われた通りに鎧を装備する。

 すると、ショウが……


「アカネ闘気を剣に纏わせる感じは、分かるな。

 その闘気を足に流してみて、思いっきり踏み込んでみてくれ!」


 アカネは、言われた通りに足に闘気を流すと思いっきり踏み込んだ!


 すると、アカネの姿は一瞬でショウとシルクの目の前から消えた。


「瞬間移動……?」


「違う。これは、飛躍って言うスキルだ!」


 そうアカネは、片足で——思いっきりジャンプして高速で前に進んだ。


「戻って来てくれ! アカネーー……」


 すると、アカネがトボトボと戻ってくる。


 そして、アカネが戻ってくるとショウは飛躍について説明をする。


「これは、飛躍と行って思いっきり飛んで高速で移動する技だ! 連続で三回出す事が出来る。

 だから、アカネは——この技を使いこなして、ヒットアンドアウェイの戦闘スタイルを練習して欲しい。

 簡単だ! 高速で近づいて斬りつけて、一歩で戻って来る。

 三回跳べるから、一度躱されても一回は追いかけられるし。

 でも、最後の一回は戻るのに使ってくれ。

 三回連続で使うとインターバルがあるから敵のど真ん中で取り残される事になりかねないからな」


 その説明を聞いた後で、アカネは一人で何度も飛躍の特訓に取り掛かった。

 その姿は、また戦えるようになった事に喜んでいる様にも見えた。


 そして、次は——シルクの修行であった。

 ショウは、初めに沢山の魔導書を読ませた。

 その次に、初級魔法の詠唱を毎日行った。

 すると、やはり才能があるシルクは次々に魔法が使える様になった。

 しかし、魔力がまだ少なく。すぐに魔力切れを起こすシルクに、ショウはアイテム袋に沢山入っている。

 MPポーションを飲ませると、また魔法の修行を行った。

 その甲斐あってシルクは、数日で魔力量が格段に増えた。

 そして、初級の攻撃魔法、防御魔法、回復魔法を覚えさせると——更なる修行の為に、三人はダンジョンに向かった。


読んで頂き! ありがとうございます。(*⁰▿⁰*)


少しでも面白かった! と思った方は、評価☆&ブックマーク。の方を宜しくお願いします!


あなたの一つの行動が、私の力になります。


私を夢に近づけます! 私を小説家にします!


どうか、力を貸してください!


よろしくお願いします。m(_ _)m


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