ミザリー
ファンとは厄介な生き物である。
お仕事充実してて前向きな時は心強いが、仕事へのモチベーションが下がって解散とか考え出すと…
それは凶器に変わる。
ファンは応援する事が生き甲斐でありモチベーションなのだ。配信者なりタレントなりが解散してソロ活動へ移行するなら、まだマシかもしれないが…グループを跡形もなく消してしまうなら、それは…
人の生きがいを奪う敵でしかない。
存在すら許せないのだ。
「貞春さん、前から格好良いなあ〜と思ってたの。
まさかお店やってるなんて〜今度飲みに行って良い?」とミキがしなだれかかって聞いてくる。
「ウチはアットホームにやってるから、他のお客さんとも仲良くしてくれるなら大歓迎だよ。スクネさんも常連なんだよ。良かったら仲良くしてね。」とさりげなく場を回す。
「チェッ、大人は良いよな〜酒飲めて!」自分達のテントから眺めながら公が文句言う。
「まあ、大学では飲み会やってるけどね。さすがにあの夜の世界には18歳では参加できないわ。」と原田くんが笑う。
「でも私は2人と現場来たの初めてだから、もうそれだけでドキドキだよ。すでに刺激が強すぎて…キツい。」とジュース飲んでるだけなのに珠泪がグッタリしてる。
「もう子供は寝る時間だもんなあ〜テントの寝袋セットしとくかあ〜
しかし、波瑠さんスゴイね。たまに白田さんやホラーチャンネルの清明さんのカメラに映るけど早い早い!
一瞬で駆け抜けていくね。」原田もまさかそんな速いとは思ってなかったのだ。
「え〜ん、こわいよ〜立ち止まりたいよ〜でも止まったら動けなくなりそう!」と波瑠は半泣きで走ってる。交通量の多い道を人をかき分けて走るより、ストレスはないのだが…いくらライトが明るくても恐いものは恐い!
長年使われてなかった部屋だが、たまに昔の生活感がある部屋がある。
もしかすると屋敷のオーナーが没落してココで借金取りから逃げていたのかも?
中には明らか江戸時代らしい部屋も!
「誰かココで隠れて暮らしてたのかな?」と想像がわく。庭の下も半分は、山方面は円形に
塞がれていた。
「結局走れる部分少ないんだよなあ〜同じょうな所をウロウロしてる気がする…」とかだんだん慣れてくると平気になってくる。
スケキヨが2時間くらい平気で彷徨ってたの分かるくらい洋館みたいにゴミゴミしてなくてスッキリした空間だ。
3階構造だがハシゴは、スケキヨが出てきたタンスの階下のみだ。大きめの部屋が庭下に多い。
大きな鎌倉石を切り出したしっかりした四角い廊下や部屋ばかりだが、大きな部屋は庭下の方が取りやすかったのだろう。
「すごいスピードだ。もうほとんど地下世界の見取り図出来てきたよ!まだ1時間なのに!」白田さんが驚く。
「まだ10kmしか走ってないけど、見取り図は完成したよ。波瑠さん、もう終わりにしていいよ。お疲れ様〜愛してる。」と三笠が歯が浮くようなセリフを言う。
ほとんどの人間には寒気がするが、カス男好きの波瑠は満足そうに帰ってきた。
ひしっと三笠が抱きしめる。
「ワワワッ、汗臭いよ〜汚いよ!私!」と波瑠が遠慮するが、「どこが、汚いの!波瑠さんの汗なら真珠だよ。」と言いながらバスタオルで汗を拭く。
傍から見ると寒気の連続だが2人は幸せそうだ。
いやいや、動画で偶然見るとね…不愉快ですぐ切り替えてますよ。
自分に正直に生きてらっしゃってヨロシイですねと。
もう、とにかく声と顔が映るとすぐ消してます。
別れた男でも無いのに…ファン心理って恐い!




