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灰色の空  作者: 灰色の猫
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ムラセ ナツミ


 なんだろう。

 今日はすごい寝れた気がする。なんか長い間寝てた気がするな。


 まあいいか……




――――――



「はーい、各々斑決めてねー」


 久しぶりの担任の声が壁に跳ね返り教室に響く。


 今日は来たる修学旅行の行動学習時の斑決めだ。当然ミナ達とあとは誰か誘おうと考えていたが、先週、四人が職員室に呼ばれ前もって釘を刺された。俺ら四人は一緒の斑にはできないとの事。普段の授業態度がよろしくないとの事。まあ、仕方ないか。


 釘を刺されてからはミナも抑え気味にしているようだ。

 その反動で放課後、俺に対するいたずらが酷くなってきた。

 カズは部活ですぐにいなくなるから矛先が全て俺に向いているから、放課後すんなり帰れた日はまだない。



 というわけで、行動派のグループが早々と斑を決めているなか俺とカズはまだ様子を観ていた。

 二人で決まった斑の感想を言いながら話していたら、一人の女子が近付いてきた。



「ソラ君達、まだ決まってないの」


 疑問系で聞いてきたこの女子はムラセ ナツミ。

 勉強はそこそこ、スポーツもそこそこ。でもとりあえず明るい。肩まで伸びた髪を目一杯振り回しながら友達といるのをよく目にする。はっきりとした眼に控えめな唇。これが俺のムラセナツミに対しての印象だった。


「まだだよ」

「ナツミ達もまだかな」

 疑問系で返す俺。


「じゃあ一緒になろうよ」


 ちらっとカズを見て同意を求めた。


「それじゃあよろしく」

 カズが俺の変わりに返事をしてくれた。

 その後、俺達は既に固まってあったナツミとアリサとケイコの机の所に移動した。俺達とは反対の廊下側に陣取っていた。


 俺らが移動し終えた時には既に全部の斑が決まっていた様だ。

 ミナ達は……まあ、無難な男子達と一緒だ。とりあえず安心。何が安心なんだろう。


 ユリカはちらちらとカズを気にしている。今回の罰で一番可哀想なのはユリカだな。基本的に止める立場だったのに。




 あらためるまでもないが、一応女子三人を確認した。


 声を掛けてきたナツミに、真面目そうなアリサ、大人しそうなケイコ。

 なんか良くも悪くも平均的だな、この斑は。

 とりあえず、俺が主導で進めないと。カズはそういうの嫌うしね。



「とりあえず、リーダーを決めようか」


 俺の低くも高くもない声が、出来立てホヤホヤの斑に小さく響く。


「ソラ君が良いと思う」


 間を置かずにナツミが答える。それに続く様に女子二人が賛同する。



「よし、決まった」

 だめ押しと言わんばかりにカズが判決を下した。


 この一連の流れで俺のポジションが決定した。まあ、別にいいか。慣れてるし。



「よろしくね、リーダーさん」


 ナツミが笑いながら俺に言ってきた。実質のリーダーはナツミの様な気がする。



 その後も俺の主導の元、修学旅行先で何を勉強するか意見を出しあった。

 ちなみに行動学習先は京都。歴史の科目と連動する形での学習となる。


 途中、カズが京都の街並みを見て階段が多いのを知り、こういう所で走ったら下半身が鍛えられそう、などと呟いていたが流しておいた。今回は諦めて。


 そうこうしているうちに時間切れとなった。次の授業までにとりあえずの学習内容を決めるのが課題になった。

 カズは俺に任したと言い、早々にリタイアした。

 まあ、部活で忙しいからな。任されたよ。





 さて、この五人でどんな修学旅行になるかな。

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