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灰色の空  作者: 灰色の猫
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輝く瞬間



 今日はもう夏休み最終日。

 学校の課題はとっくにやり終えてるから何かに慌てる必要もない。

 だけどなにか物足りない。


 相変わらずミナには会えていない。

 悶々とした日々を小説を読んで紛らわしていたが。もう限界…

 というか、恋愛小説にハマってしまった俺も悪いが。

 余計に悶々としてしまっている。



 そんなこと考えてたら、もう夕飯のそうめんが出てきた。

 食べ飽きたけど俺の胃はこれ以外受け付けないみたいだ。

食べ終えて部屋に戻って横になると、明日からの学校生活を想像する。


 さすがに明日の朝は、宿題見してとカズが来ることはないだろ。

 そういえば、カズとユリカ達とも夏休み以来だ。 あいつらはあれから逢ったりしてるのかな。

 少しは進展したのだろうか。

 ミナはいつも通りだろうな。

 何も考えてないようで考えてる横顔。

 授業中も話を聞いてるんだか聞いてないんだか分からない目。

 ノートに写すのもなぜかみんなからワンテンポ遅れたり、逆に早かったり。

 気づくと、俺は黒板じゃなくてミナしか見てないな。

 ってか、俺もミナばっかり見てて授業聞いてない感じだな、これじゃあ。


 結局、悶々し過ぎるので散歩がてらコンビニに行く事にした。

 母親に許可を取って外に出ると月が明るかった。

 明るすぎて好きな星がよく見えない。

 好きな星といってもどこになにがあるとまでは分からないけど。


 ぼーっと見上げていたらひときわ強い光りを放って星が輝くのが見える。

 あまりにも一瞬だから余韻もなにもないんだけど。

 星の最期に立ち会えて嬉しくもあり哀しくもある。

 俺はあんな風に輝けるのだろうか。元々、大きな夢もなく当たり障りのないように生きてきたけど、周りの人達を見てたらなんか取り残されている自分に焦りを感じてしまう。


 かといって、やりたい事も自分にやれる事も分からない。


 なんて気取りながら歩いてると、コンビニの入り口にいるミナを見つける。

 明るい今日だから遠くからでも分かった。

 声をかけようか迷ってる間に、母親が運転する車に乗り込み駐車場から出てこっちに向かってきた。



 後部座席に座っていたミナはすれ違い様に俺に気付いて、俺に手を振りながら笑顔を見せてくれた。

 時間にして僅かな出会いだったけどすごく嬉しかった。

 偶然以上、奇跡未満の出来事だったな。


 今日は流れ星は見れなかったけど、そんなもんよりずっと良いものが見れた。


 コンビニでは買う予定がなかったけど、この前ミナが食べていたプリンを買った。

 よく分からないけど、ご褒美として。


 永い夏休みもやっと終わる。今日はプリン食べてさっさと寝よ……



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