対面-2
マオウはマリアの元に近付き、彼女の手をとって握手をした。
マリアは目を丸くしている。
「マリア、イメージが違ったろ? 素直に驚いていい。これは」
「えっと……あの……」
マオウはマリアの手を離し孝太郎に近付いた。
「孝太郎! それは私に失礼じゃないか?」
「うるさい、この変人魔王が。……って、こんなことしに来たんじゃなかった」
孝太郎はマリアに言う。
「マオウに会いたいって言ってたけど、何か用があるんじゃないのか?」
あっ! とマリアは口に手をあてた。
「忘れてました。えっと……マオウさん、私、今日はお話があってここに……」
マリアは深く息を吸った。
「マオウさんは……青の勇者――孝太郎さんと手を組んだのですよね?」
「まあな」
「私、夢で未来を見ることができるのです。それで、私も神を倒すあなたがたの仲間に入れてほしいのです」
すると、マオウはこう言った。
「ああ、マリアも仲間になれ!」
「え?」
あっさりと許可され、マリアは目を丸くする。
「夢見の力があるのなら、戦士と魔法使いを捜すのも楽になるだろう。是非とも力を貸してほしい」
「ほ、本当ですか!?」
「みんな文句はないだろ?」
マオウの問いに全員頷く。
「あ、ありがとうございます!」
マリアは深々と頭を下げた。
「あー、かしこまらなくていい。なぁ、孝太郎?」
マオウは言う。
「まあ……たしかにそうだが」
孝太郎も頭を掻きながら言う。
「さっきマオウも言ったけど、俺達は仲間だ。気楽に行ってもいいんじゃないかな」
「よろしく、マリア」
ルーナがマリアに手を差し出した。
「は、はい!」
「マリア、よろしくね」
クウサもマリアと握手を交わす。
「さて、せっかくこうして集まったんだから、作戦会議でもする?」
クウサが前に出て提案した。
「そうだな。シラキ! ペンと紙をくれ!」
「わかった」
マオウはシラキからペンと紙を受け取った。
「ラウラ!」
それらを宙に浮かせ、筆を紙の上に走らせた。
「まずは仲間になる赤の戦士と緑の魔法使いだ。みんな、持ってる情報があれば出してくれ」
「申し訳ないけど、僕は何もわからないな」
ルーナが言う。
「そうね……私が知っているのは、伝説通りのことくらい。青の勇者は異世界人。赤の戦士も緑の魔法使いもウィングル人なのか異世界人なのかわからない」
クウサは腕を組んだ。
「マリアは? 夢で何か見てない?」
クウサはマリアに問いかける。
「そうですね……赤い光に包まれた石が戦士と思われる人の手の中で光る夢をよく見るのですが……。影になっていて、仮にそれが赤の戦士だとしても姿がわからないですね……」
「いや、マリアの見た夢は確かに赤の戦士の夢だ」
「……え?」
マオウはポケットから青い宝石を取り出した。
「これは青の勇者の石なんだが、これを本物の勇者が持つと光る。孝太郎、持ってみろ」
手の平に収まる大きさの石を孝太郎は手にとった。すると、石が青い光を放った。
「うっ……」
孝太郎は眩しさに目を覆った。マオウは孝太郎の手から石を取り上げる。
「これは覚醒してなきゃ真の勇者が持っても光らない。石は勇者の力となる。……というのが伝説で言われていることだ」
青の勇者の伝説をよく知らない孝太郎にマオウは言う。
「へぇ……。ついでに聞くけどさ」
「なんだ?」




