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憤怒の謳 嘆きの賛歌---五---
「あっ、蓮仙様!!また綺麗なちょうちょとゆうモノが飛んでるでありんす!!」
村を出てから数刻、命は初めて眼にするものに興奮して声をあげてばかり。
「お前は、連れて歩くには少々難ありだな。」
くくっと、蓮仙は笑う。
『無垢ではなく、無知とゆうのか。
知らぬ事が多いのは時に罪であろうに。
蓮仙、貴様の責任、だ。』
蓮仙の頭に乗せられた天悟丸が
悪態をつく。
「命、あまり離れるな。
村と違って外はおっかないぞ。」
天悟丸の言葉など 耳にも入っていない様に
蓮仙は、先々と前をゆく命に
声をかける。
「はいでありんす♪蓮仙様♪」
従順な命はすぐに蓮仙のとなりに
戻り、ピタリとくっつくように歩き出す。
ガササッ
「!!!」
すぐ近くの足元に何かを感じた蓮仙は命を
抱えとっさに木の枝の上へと飛び移る。
「……静かに。」
暫く様子を伺っていると
ガササッ ガサッ
蓮仙たちのいた場所の草が揺れた。
そして
ボンッ
そこからなにかが勢いよく飛び出した。




