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最終話 僧侶はまた歩く
生き残った仲間を集めた大和はと言うと、元は異世界へ渡るための装置だった瓦礫の山に立って演説を始めていた。
演説の内容に興味のなかった私は挨拶も交わさずにその場を後にした。見事に目標を達成した連中はこのまま世界すら変えてしまえると錯覚しているようだが私はそう思わない。
人類という概念はとっくに死んでいる。終末を迎えているのだ。その運命から逃れようとした政治家達を止めるために協力こそしたが、私はそれを見届ける僧侶に変わりはない。
「おぉ…やっぱり始まったか」
大和達のいる場所から炎が上がる。仮にも上にいる連中を倒したのだ。そうなると次は誰がそこに立つかで揉めることは組織である以上必然だ。大和以外は志もなかったはずだが、やることをやって自信が付いたと言ったところだろうか。
短命な組織のトップ争いなど実にくだらない。醜いし不快だから早いところ共倒れしてしまえ。
次はどこへ行こうか。きっと将来、今回のような大事に巻き込まれたりはしないだろう。政治家達もいなくなった今、この世界で大きな事が起こるとは思えない。このまま徐々に衰退していき、人類は終わりを迎えるのだ。




