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人間には向いていない  作者: 咲紫きなこ
三人
10/33

9ページ

 結居蘭は朝登校して席に座った。

 真希が登校してくるのはいつもギリギリか、それでなくとも自分よりは来るのが遅いので、いつも待つ側だ。

 だが、今日はギリギリでもなければ、ホームルームの時間になっても先生すら来ない。

(なんかあったのかな)

 そんな風に心配していると、一人の男子が教室を出て行ってはすぐに戻ってきた。


「階段で先生と柚木が言い合いしてる」

「マジかよー」

「ほんと柚木って迷惑よね」


(また言い合いしてるのかー、飽きないなー)

 結居蘭は真希が心配になった。席を立ち、教室を出て階段近くまで向かう。

 そこには何故か黒木までおり、何やら言い合いをしている。


「ぎゃーぎゃーとうるさいブタだ、なんで僕まで怒られなきゃいけないんだ! Nonすぎ」

「あたしだけ怒られるのおかしいだろうが! お前も校則違反してんだから怒られろや」

「くろきさんまでなんで怒られてるの?」

「あ! ゆいら! おはようフレンド」

「おはようゆいらちゃん。今日もかわいいね」


 喧嘩をしていた二人は喧嘩をやめると、結居蘭に挨拶した。


「先生、どうしたんですか」

「加藤、こいつらなんとか言ってやってくれないか? 柚木に注意したら「黒木を呼んでこい」ってうるさいから呼んだんだが、余計にうるさい」

「大変ですね先生」

「聞けよゆいら! あたしのピアスとスカート丈うるさく怒るんだぜ? みんなしてるじゃねぇか」

「聞いてよゆいらちゃん、僕は何故か引き合いに出されたんだよ? ブタと一緒にしないで欲しいなぁ」

「んだとクソゴリラぁ!」


 真希は黒木のネクタイを引っ張ると、黒木はとても嫌な顔をして真希を引き剥がそうとする。

 そんな調子なんだと先生は肩を落とすと、結居蘭も呆れた顔をした。


「二人とも、授業サボったり校則違反してるのは確かなんだから、怒られても仕方ないんじゃない?」


 的確な意見だと、その場の誰もが思った事だろう。

 その後、真希はスカート丈を直しとピアスを外した。

 黒木は指輪とブレスレットを外した。

 多分後で付け直すだろうが。


「加藤、ありがとう」

「いえ、大丈夫です」

「はやく教室行こうぜ」

「全く。おいブタ、今度くだらない事で呼んでみろ、許さないからな」

「あーあー聞こえねぇなぁ」

「いいからほら、ゆずきもくろきさんも教室戻ろ」


 そして、黒木はB組の教室に、結居蘭と真希はA組の教室に入った。


              ***


 その日の放課後、帰り道。


「誕生日パーティーやりてぇな」

「ゆずき誕生日四月でしょ」

「僕五月だよ」

「マジか! あたしとくろきの誕生日パーティーしようぜ」

「ゆずきは終わったでしょ」

「やーだー! 三人でパーティーしてぇの」


 それからみんなの誕生日の話になった。

 結居蘭は十二月十七日、真希は四月一日、黒木は五月十五日。

 今は五月で、黒木の誕生日は来週だ。


「明日うちであたしの誕生日パーティーしようぜ」

「今年もう祝ったのに……まぁ、いいよ」

「まだ祝って欲しいのか、卑しい奴め」

「そんで、来週くろきの誕生日パーティーしようぜ!」

「なっ、僕は別に」

「いいよ」

「決定な!」


 そんな事を話していると、駅前に着いた。


「じゃあな! フレンド」

「じゃあまた明日」

「また明日」


 真希を見送った後、結居蘭と黒木は顔を見合わせた。


「じゃあねくろきさん。また明日」

「また明日ね、ゆいらちゃん」


 そして二人もそれぞれ家路に着いた。

読んでくださりありがとうございます。

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次回もお楽しみに。

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