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私の彼女を紹介します  作者: 寿呈矛
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7/7

くつずれ



「ただいまー」



蓮が靴をぬぐとヒリヒリした。



「いてて・・くつずれしちゃった」



ため息をしながらキッチンの方を見ると

ゴミ袋が残ったままだった。



「あー!出し忘れてる!」



蓮が自分の部屋に行くとベッドに由実が寝たままだった。



「ちょっと由実!」


「・・・ん・・あぁ、お帰りぃ蓮ちゃん。いま何時・・?」


「3時半!ゴミ出し忘れたでしょ!」


「え・・?・・・・んっ、ああああ!忘れてた!」



由実が勢いよく起き上がった。



「もー、どうするの?次ゴミ出す時まで臭くなっちゃうよ!」


「ごめん・・いまこっそり捨ててきちゃ駄目かな?」


「いま出したら大家さんに見つかっちゃうから夜にして」


「はーい・・・」



蓮は大きくため息をついて髪をおろした。



「蓮ちゃんなんか疲れてるね。サークルどうだった?」



由実が棚からクッキーを取り出しながら言った。



「んー、別に普通だったけど」


「本当?」



由実がクッキーをかじりながら言った。



「・・実は雄飛さんと何かあったりして」


「またそういう事言う。はいはいありました。大ありです」


「え!?ちょ・・何があったの!」



由実がクッキーのカスを零して叫んだ。



「食べながら喋らないの!・・嘘だよ。ただ水族館に誘われただけ」


「・・水族館?水族館って昨日一緒に行ったところ?」


「え?・・・あ、そっか。去年の水族館ってあそこだったっけ・・」


「・・・雄飛さんと2人で行くの?」


「・・まぁ・・・って、誤解しないでよ?友達として行くんだからね?

 雄飛君、彼女いるんだから」


「もしかしたら彼女と別れて蓮ちゃんを狙ってるかもしれないじゃん」


「まさか。そんな事はないよ」


「・・・行かないで」


「え?」


「行かないでよ、その約束」


「嫌だ、心配しないでって。雄飛君とは友達として・・」


「そんなの分からないよ!」



由実がいきなり叫んで涙ぐんだ目をしていた。



「昨日、一緒に楽しくその水族館に行ってたのに今度は蓮ちゃんの

 初恋の人と2人で過ごしてくるなんて・・そんなの・・・嫌だよ・・」


「由実・・」


「・・私はもともと女の子しか好きになれなかったけれど・・蓮ちゃんは

 違うでしょ・・・もし蓮ちゃんが・・また雄飛さんを好きになったら・・・

 蓮ちゃんが・・私を好きじゃなくなったら・・・」


「ごめん・・ごめんね、由実。違うよ、そんなんじゃないから・・」



蓮はそっと由実を抱きしめた。

由実は鼻をすすりながら涙を零した。



「・・私には・・・蓮ちゃんしかいないの・・」


「・・うん、分かってる。私には由実しかいないよ・・・」



蓮は少し強めに由実を抱きしめた。





由実を悲しませて申し訳ない一方・・



心のどこかで連は



由実の言葉が重たくのしかかって苦しい感じがしていた。

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