86話 準備をして王宮へ 冒険者養成所69日目
魔法の授業が終わり部屋に帰って来たストアはリックと合流してシャワーを浴びて着替えてから門まで行くと4頭立ての豪華な馬車があった。
「ハンデル商会の馬車なの?」
「ああ これなら王宮に正面から入っても大丈夫だからね」
「すごいね 王宮に用事がある店って」
「あはは 結構あるけどね」
そんな話をしながら馬車の回りを見回りながら馬車を観察するストア、しばらくするとカトリーヌとソフィーを先頭に美女軍団とアレクシスやクリストファーと子分達までがやって来る。
「ごめん 遅かった?」
「いや 大丈夫だよ」
「素敵な馬車」とカミラ
「乗ってみたい」とニーナ
「頑張って来いよ」とアレクシス
「店まで行けると思ったのに」とペギー
「リック君の正装姿が見たかったな」とダコタ
「どんな食べ物が出たか教えろよ」とクリストファー
各々が思い思いの事を勝手に話していた、リックがカトリーヌ達に馬車に誘うと美女軍団が声援を送る。
「しっかりね」「いい男がいたら教えてね」「頑張って」などの声が
聞こえた。
カトリーヌ達が乗り込んだ後、ストアにリリーが声を掛けた。
「今日はいつものストア君だよ」
「うん ありがとう 頑張って来るよ」
そう言うとストアも馬車に乗り込んだ。
御者にリックが声を掛けると馬車は動き出した。
後ろから声援が聞こえたが何を言ってるのかわからなかった。
「どーして馬車で行くの?」とソフィー
「余計な汗をかかない為に来てもらったんだよ」
「今からの予定はどうなっているの?」とカトリーヌ
「まず軽い食事をしてから理容師に髪を結ってもらってドレスを着て、軽く踊って王宮という流れだね」
そうこうしているうちハンデル商会に着いた、移動中ストアはもちろん馬車の内部を観察していた。
リックは降りると手を出してカトリーヌを支えてエスコートする、ストアも真似てソフィーを支えた、こういう時には補助してエスコートするんだとストアは学んだ。
店に入るとモリッツ支店長が出迎えてくれた、ストア達は頭を下げて挨拶をする。
「リック様 お待ちしておりました 準備はできております」
「ありがとう モリッツ支店長 仕事に関係のないことをさせてしまって」
「いえいえ 国との良好な関係を保つのもハンデル商会にとって重要な仕事ですから」
「そう言ってもらえると気が楽になるよ」
「リック様 これを機会に王族の方々への理解を深めてくださると今後のハンデル商会の発展にも寄与できると思います」
「できるだけ努力してみるよ」
「それでは食事の用意がしてありますので食堂の方へどうぞ 後の事はここにいる部下に聞いてください」
「ありがとう また何かあったら相談に行くからね」
「はい わかりました」
そして部下の人に連れられて食堂に行くリックとストア達。
一番立派なテーブルに男女に分かれて座ると食事が運ばれてくる。
「ストア 舞踏会で食事するときのマナーを教えるよ」
「えっ 難しいの」
「そんなことはない まず目の前に食べ物があっても自分で取ってはいけない」
「ダメなの」
「係の人に指示して取ってもらうんだ 簡単だろ」
「自分で動いたらダメなんだね」
「そうそう それから城に入ったらキョロキョロしたら絶対だめだぞ」
「色々観たいのに」
「さり気なくゆったりした感じで鑑賞するんだ」
「それが一番難しそう」
クスクスクスと笑う三人。
「せっかく恥ずかしくない踊りを踊れるようになったんだから 振る舞いもそうならないとな」
「これも大人になる為の第一歩よ」とカトリーヌ
「大人のストア君かぁ」とソフィー
「そうだよね ここを出たら一応大人なんだね」
「そうね」とソフィーとカトリーヌ
「大人になる一歩なんだね」
ストアはつぶやくように囁いた、成人したから家を出る決意をした今の出来事も大人になる為の冒険なのかもしれないと思うのだった。
そして食事が済み、理容師に髪を結ってもらう女性陣、ストアもその後にカットしてもらうのだった。
そして男は正装に女性陣はドレスに着替えてお互いを新鮮な気持ちで観るのだった。
「カトリーヌもソフィーも美しい ドレスが最高に似合ってるよ」
「髪型もそうだけどこの前よりラインが綺麗になったのかな 俺でも更にきれいになったのがわかるよ」
「私に恋しちゃった? リック君も流石に似合うね」
「ありがとう ストア君も見違えちゃったね」
いつものカトリーヌもソフィーもいない、ここにいるのはレディーのカトリーヌとソフィーだった。
「見目麗しいお嬢様 一曲踊っていただけませんか?」
クスクスクスと笑う、カトリーヌとソフィー
「ええ 喜んで」とカトリーヌ
ストアもカトリーヌの前に行きソフィーを踊りに誘った。
お互い六七分の力でダンスを踊り,、靴や服の違和感を確かめた。
そして調整が済み、最後にお茶を楽しんでから。馬車に乗り込むのだった。
その時には馬車に入るソフィーに手を貸してエスコートしたストアは学習したことを忘れず実行した。
そして四人は城へ向かうのだった。




