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23話 ついに魔法合格 冒険者養成所 22日目

 魔法の時間ほど退屈な授業はなかった。


 とにかくライトの魔法をできるだけ大きく維持するだけなのだ。


 覚えてからみんな、かなり大きなライトを出せるようになっていたのだが、最初の合格者以降合格者が出てなかったのだ。


 みんな、うんざりしながら頑張っていたが、今日の授業の終わりに20人以上の合格者が出た、ストアもリックも合格した。


 次の授業を受けない者は魔法鑑定所に行き、適性を見てもらうように言われた。


 そしてストアもリックも初めて赤札をもらった。


 赤札の存在を忘れていたので、無料お食事券だと忘れていた。


 二人は顔を見合わせて



「今さらかよ」と言ったのだった。



 ストアは最近は夜になるとライトの魔法をリックと飛ばし合いをしたり、光の剣と言って剣にライトの魔法をまとわせたりして、遊ぶようになっていた。


 リックも最初は驚いたがストアの話を聞いて、しばらくするとできるようになった。



「フフフ 光の剣 僕にこそふさわしい」とリックはご満悦だった。


「俺の方がふさわしい 受けてみよ 光斬撃」と光の斬撃を飛ばすストア


「ぬぬぬ」


「ハッハッハ 俺にはまだまだ勝てん」



などと遊んでいたのだが数日後にはリックもできるようになっていた。



「ぬぬぬ」とストア



「ハッハッハ やはり 僕こそふさわしかったな」とリック



 ストアは現在も新技を開発中である。


 二人は気付かなかった、遊びの中に魔法の極意を体得していることに。


 誰も光の剣などというものは知らないしやったこともなかった。


 ライトの魔法は攻撃性がないので日常で遊べたのである、それが応用するのにはちょうどよかった。


 ストアは野生動物の様に遊びの中で技を磨いていく、のちにリックはストアと離れたら、どのように成長しているかわからない、とんでもないことをしているのに気付かずとんでもないことをしでかし続けるだろうと・・・。


 しかしこの後は魔法で遊ぶことは無くなっていった。 


 危険な魔法を覚えていく過程で遊びには使えなくなったからだ。


 それでもストアは退屈しているときに密かに技(遊び)を体得していったのだった。


 授業が終わって合格者のほぼ全員が魔法鑑定所に行くことになった。


 魔法鑑定所には大きな魔法の水晶があり、魔力を通すとその適性が色の変化によってわかるのだと言う、ただしその鑑定眼は熟練を要するらしい。


 魔法鑑定所につくと外に人が並んでいるが中にも続いている、最後尾に並ぶストア達、しばらくするとやっと部屋の中まで列が進んだ、すると水晶に手をあてている生徒の姿が見えた、その色は赤だったり白だったり2色だったり色々あった。



「へー あの色の変化で適性がわかるんだ」とストア


「ああ そうらしい」とリック



 うれしそうな声を上げるのは決まってヒール系の白が出た人だった。


 そうこうしている内にリックの番が来た、教室にいた全員が興味津々で水晶を眺める。



「手をあてて魔力を流してみなさい」といかにも魔女っぽい人が言う。


「わかりました」と水晶に手をあてて魔力を流すリック。



 すると水晶は無色透明だけど輝いてるという、何とも言いがたい状態になった。



「えっ 変化なしですか?」とリック。


「君は放出系は使えないみたいなんだ」



ガクッとうなだれるリック。



「魔力もそこそこあるし、いいんじゃないか」


「魔力があっても魔法がライトしか使えないのは・・・」


「君は放出系が使えない騎士タイプなんだよ」


「どういうことですか?」


「つまり身体を強化するタイプなんだよ 力だけではなく遠くを見たりすることもできるようになる可能性があるんだよ」


「ハズレではないんですね」


「こんな綺麗な無色透明はあまりみたことないし魔力もあるほうだよ」



 ホッとするリックでも周りの人は納得してない感じがありありだった。


 次はストアの番だった。


 リックはその場を離れなかった。


 リックほど注目はされていないが気になる人も多いみたいだ。


 ゴクリと唾を飲みこみ水晶に手をあてて魔力を流すストア。


 しばらくするとゴールドに輝きだした。



「おお」と周りの声がする


「ほうこれは綺麗な金色だね」と魔女鑑定員


「これはどういう意味なんですか?」


「すべての魔法を使える人は金色に輝くのさ」


「本当に」ガッツポーズをするストア


「本当さ でも問題もあるんだよ」


「えっ どういうことですか?」


「魔法で一番大切なのは魔力の大きさなんだよ コップ一杯の水しか出せないんじゃしかたないだろう」


「・・・」


「このきれいな発色に比べたら 魔力もなくはないが多くはないね 器用貧乏タイプに近い」



 ガックリするストア。


 リックも声掛けに苦労してるようだ。


 しかし魔女鑑定員は言っていないことがあった。


 発色がきれいなほど技の切れがあり繊細な操作が可能な事を。


 実は二人とも綺麗な発色をしていたので努力次第でパワー負けしない可能性もあるのだ。


 忙しい魔女鑑定員はそれを言わず流したのであった。


 そして次々に鑑定していく魔女鑑定員


 二人は複雑な気持ちで部屋から出て行った。


「リックの方が魔力が多そうだよね」


「なくもないんだろストアも」


 夢と希望であふれていた二人は現実を知った。


 そこからは努力と創意工夫が必要なのだ。


 あきらめるなストア、話はまだまだ続くのだから。


「次の魔法の時間からは身体強化の部屋に行こう」


「うん そうだね」


ということで次の魔法の時間は身体強化の教室に一緒に行くことに決まった。

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