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ギャルゲーのモブに転生したけどまだ発売されてないR-18バージョンだった  作者: 猫野 ジム


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第29話 どれが喜ぶのかなって

「人の好みを勝手に決めないでくれ」


「えー、だってさっき階堂さん言ったじゃないですか。あの江並って人から私の特徴を聞いたって。私の特徴といったらこの大きな胸じゃないですか」


「じゃないですかって言われてもなぁ。他にもあるだろう」


「『他にも』ってことは、やっぱり階堂さんも私の胸が特徴的だと思ってるってことですよね」


「特徴的と言われればそうだとは思う。でもそれって男女問わず感じることだろうから、別に変じゃないと思うけどな」


「つまり認めるということですね?」


「まぁそうなるな」


「分かりました。だったら私が階堂さんのために良さそうな本を探しておきましょう」


「全然意味が分からないんだけど」


「表紙イラストとタイトルを見て、階堂さんの(へき)に刺さりそうなものをピックアップするという意味です」


「なんで?」


「そんなの階堂さんを沼らせたいからに決まってるじゃないですか。とりあえず胸の大きい女の子が出てくるのは必須ですね。あとは『後輩』も外せませんね。それに加えて本当は『銀髪』も入れたいところですが、そうなるとかなり限定されてしまいそうですよね」


 これは俺を気に入ってくれてると考えていいのだろうか? それともただ単純にエロい小説に興味を持ってほしいという意味だろうか? うぬぼれかもしれないが、もし前者だとしたら早めに伝えておかないといけない。


「あのさ文月さん。俺、朝陽奈さんが彼女になってくれたらいいなって思ってるんだよ」


「そうなんですか。確かに朝陽奈先輩も胸が大きいですよね。それに階堂さんは知らないと思いますけど、とっても柔らかかったですよ。……あれぇー? もしかして私が階堂さんに気があるんじゃないかって思いましたか?」


「沼らせるなんて言われたらそう思ってもおかしくないじゃないか。あと胸の大きさで決めてるわけじゃないから」


「あのね階堂さん、私は男女の関係性って恋人だけじゃないと思ってるんですよ」


「いきなりどうした? でも確かに男女の間にだって友情は成立すると俺は思ってる」


「出ましたね、永遠の課題。実は私もそう思ってます」


「だったら話が早いな。俺と文月さんは先輩と後輩ではあるが友達でもあるってことだ」


「そうですね。ですけど私としてはもう一歩踏み込むこともやぶさかではありませんよ?」


「もう一歩踏み込む?」


「そろそろ昼休みが終わりますね。今日中には候補をいくつかスマホに送りますね。私たちはまだ買えませんけど、表紙イラストとタイトルだけでもいろいろ想像できて意外と手が伸びちゃったりするんですよ」


「男向けのやつでも?」


「私はできますよ?」


 いったい何ができるのか。なんだか百合っぽくも思えてくるが、その真意は分からない。


 例えば俺がBL作品を見るのは絶対に無理だが、もしかすると女の子は男向けの作品でも意外と平気なのかもしれない。


 それから文月さんは改めて飲み物のお礼を俺に言うと、少し足早に学食を出て行った。

 結局、もう一歩踏み込むという発言の説明はされないままだ。



 この日の夜。時刻は十二時。そろそろ寝るかと思っていると、スマホに文月さんから画像が届いた。


 どうやら俺が好きそうな本を本当に選んだらしく、そのどれもがまるでラノベみたいに、表紙イラストに下着や水着姿の胸の大きな女の子が描かれている。服着てないのもあるし。


 その中の一つには、高校生である主人公の男が一つ下の後輩の女の子から誘惑されて、最終的にいろいろ好き勝手にされるであろうタイトルのものまで含まれていた。

 しかもその女の子は銀髪ショートボブで文月さんと似ている。


 いったいあの子は深夜に何を送ってきているのだろうか。


(まさか文月さんの願望じゃないだろうな……?)


 そんなことを思っていると、続けてメッセージが届いた。


『全部見てくれましたか? 階堂さんはどれが喜ぶのかなって思いながら選びました。どれがいいと思いましたか?』


 画像が届いてからまだ数分しか経ってないじゃないか。いくらなんでも早すぎだ。

 それに今は深夜だし、もしこのままメッセージのやり取りが続いたら文月さんにも悪いし、明日にでも直接答えればいいか。


 そう考えた俺はとりあえず寝ることにした。


 そして翌朝になり時刻を確かめるためスマホを見ると、文月さんから返事を促すメッセージが大量に届いていた。

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