在り来たりな仲間募集?
一人での限界を早くも感じた貴史はギルドに向かいます。
翌日俺は朝からギルドに向かった。パーティメンバーを募集するためだ。ギルドに入ると真っ先にニャコさんのいる受付に向かう。
「ニャコさん、ギルドでパーティメンバーを探せるって聞いたんだけど。」
「はい。仲間にしたい職種の方の希望はありますか?」
「縦持ちとシーフあとアタッカーが仲間にしたいんだ。」
「運がいいですね。今フリーの冒険者で仲間が欲しいと言われている方が何名かいらっしゃいますよ。」
「今から会うことはできるのかな?」
「ちょうどみなさん今ギルドにいらっしゃってますよ。」
ニャコさんは、3人の冒険者に声をかけた。
まず軽い感じのロン毛(死語)の男、次にガタイのでかい頭に角の生えた男、最後に俺がこの世界に来て初めて声をかけて来た女冒険者だった。
「紹介させていただきますね。まず、パーティメンバー募集をかけたタカシワタナベ様。次に、フリーのシーフのジャック様、同じくフリーのタンカーのバルド様、アタッカーのリーナ様です。」
「あんたが噂のタカシか。よろしくなっ!」
挨拶と同時に拳が飛んで来た。俺は余裕を持ってそれを躱す。
「いきなりなにするんだ!」
「悪いな。あんたがあの程度の攻撃にあたる様なら組む価値が無いと思ってな。俺はジャック改めてよろしくな!タカシ。」
ジャックは、ヘラヘラ笑いながらそう言って握手を求めて来た。俺は少し警戒しながら握手をする。
「俺はバルド、鬼人族の戦士だ。大楯とハンマーを使う。」
バルドはあまり口数の多い方では無いらしく挨拶もそれだけだった。
「あんたこないだの変なやつじゃない。タカシって言うのね。私はリーナ。剣士をやってるわ。くれぐれも足を引っ張りないでね!」
「あの〜ニャコさん他の人いないんですか?」
俺は正直な気持ちを伝えてみた。
「今ですとこちらの方々しか紹介できません。私の感ですがきっといいパーティになると思いますよ。」
(なら仕方ないのか。なんか癖の強そうな人ばっかりだけど…)
と言うことで俺たちはパーティを組みことになった。
「パーティ名はどうなされますか?」
「希望の風はどうかな?この出会いが俺たちの希望を運んでくれる様願いを込めて!」
他のメンバーからは特に反対意見は出なかった。
俺たちの活躍が今始まろうとしていた。