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惑星最強の捕食者

「※本作は前作のスピンオフですが、前作を読んでいなくても全く問題なく楽しめます!(前作はこちら⇒https://ncode.syosetu.com/n3284ma/)」

地球上で最強(最恐)の力を持っていると言われる女性が存在した。

彼女は人々から雪女と言われ恐れられていた。だが、そんな評判とは裏腹に、彼女はきれいなさらっとした長い髪をして色白でとても美しく、綺麗な着物姿行動していたので何も事情を知らない男衆たちは一目みたら虜になる程の存在であった。

だが問題は彼女の食糧事情だ。彼女のエネルギー源は男性の精力であるのだ。毎日一定数の精力を奪い、奪われた者は干からびて死ぬこととなる。

だから人々に恐れられ敵対する立場になっていた。


ある日、雪女が高台から町を見下ろしていた。

「いたぞ!あそこだ!」と声がする。

「ああ、解ってる。あんな場所で余裕のつもりか。獲物でも探してるのかも知れんな」

「お前たちは向こうから回り込んで攻撃しろ!無線は常に回線をonにしてろよ」とリーダーらしき人物が作戦の指示をしていた。

彼らは雪女の討伐に来た兵士達だ。現在オペレーション進行中なのである。  

 一方こちらは雪女こと『ヒミコ』

「うーん。お腹が空いたわね。今日はどこで食事しようか‥最近、やたら護身用だかなんだか解らないけど武器を所持する餌が増えて無力化する作業が面倒くさいのよねえ‥」とつぶやいていた。

「あれ?」

ん? あれは兵士?

「ふーん、、また懲りずに私を殺しに来たのね? まあ良いわ、相手してあげる」

私は兵士たちの前に降り立った。

すると一人の男性が叫んだ。

「今だ!やれ!」

「はい!」

「くらえーー!!」

ズドドド…、バン!、ドキュン!と銃弾の雨が降り注ぐ。がヒミコの周りにはいつの間にか氷壁が作られており弾丸をすべて跳ね返してしまった。

「無駄なのよねぇ〜。私の体に触れることすら出来ないのに。はぁ~呆れるほど同じパターンで攻めてくるなんて」

「え!?そんな馬鹿な、、」

「お前たちじゃ、私には絶対勝てないわよ。まあ、食料調達の手間が省けたわ。」とヒミコは喜んでいた。

「くっ、こうなったら、、これでも喰らえ!」とバズーカ砲をぶっぱなした。‥のだが氷の壁を貫通することは出来なかった。

「やはり無駄だったわね」

ヒミコは静かに微笑むと、ゆっくりと腕を前に伸ばした。

「終わりにしましょう」

彼女の掌から冷たい冷気が放たれると同時に、地面が凍りつき始める。足元から徐々に広がる氷の波動は瞬く間に兵士たちを取り囲んだ。

「うわっ!」「逃げろ!」

しかし時すでに遅し。彼らの周囲には分厚い氷壁が形成され、その動きを完全に封じ込めた。氷壁はさらに収縮し始め、兵士たちの体を締め付けるように迫ってくる。

「お願いだ……助けてくれ……」

必死の形相で助けを求める兵士たちに対し、ヒミカは冷酷な眼差しを向けた。

「あなたたちが私にしたことを忘れたの?」

彼女が手を軽く振り下ろすと、氷壁が兵士たちの首筋まで上昇し始める。息苦しさに耐えきれず顔色が蒼白になっていく兵士たちは次第に意識を失い始めた。

「残念だけど、これも運命ね」

そう言い放ちながら彼女は再び指先から冷気を発し、兵士たちの体を氷の中で完全に固めてしまった。これで少なくとも十日は持つだろう……食糧として。


「さてと……いただきます!」そう言って兵士の一人に手を伸ばし肩に触れた。その途端意識を失っていたはずの兵士が目をカッと見開いたかと思ったら苦しみだしまるで水分でも搾り取るかのように段々と干からびて息絶えてしまった。


その時、3機のヘリが現れた。みな武装をしている。いわゆる軍用ヘリ、もしくは武装ヘリとでもいうのか。


こちらに向かって銃器を構えている。地上だけでなく空からの攻撃も仕掛けてきたのだ。さすがのヒミコも焦っている。

「ちょっと……何なの?こんなに大勢で来られたら困るじゃない。せっかくゆっくり食事できると思ったのに‥」

「うおおぉ!!!」

次の瞬間、数十丁もの機関銃が火を吹き始めた。鉛の嵐がヒミカに向かって降り注ぐ。しかし、ヒミコは慌てることなく冷静に両手を天に掲げる。そして手のひらを中心に再び氷壁が構築され弾丸をすべてはじいてしまった。


「チィ…、やっぱり効かないか‥ならこれならどうだ。氷の弱点は熱だろう。これでも喰らいやがれ!」とミサイル発射ボタンが押されナパーム弾が投下され地上は火に海とかした。

さらにこれでもかと3機のヘリからナパーム弾が投下される。もう環境がどうのとか気にする余裕がないのだ。

相手は自然災害よりも厄介な相手だからである。


しばらくすると煙が晴れてきた。

「な?何だと!?」

「そんなバカな!?」


「もう許さないからね‥よくも私の大事な食事を台無しにしてくれたわね」

なんとヒミコは全然ダメージを受けていなかった。それどころか炎を消してしまう程の極低温のブレスを吐いたのである。


「う、嘘だろ!?」


「クソォ!全機後退!撤退するぞ!」

「了解!」

「待てよ」


ヒミコは空高く舞い上がり、逃げようとするヘリに向かって両手を突き出すと猛烈な吹雪を吹き荒らせてヘリを一つづつ捕まえて行った。まるで猛禽類が獲物を捕獲するかのように……

「逃がさないわよ?私を怒らせたらどうなるか教えてあげる」とヒミカは笑顔を見せた。それは恐ろしい微笑みであった。

ヒミコはヘリの中に入り込み、乗組員たちを凍らせていった。乗組員は操縦士とその他兵士で全部で八名いたのだがそのうちの一人に女性がいて恐怖で顔が青ざめ引きつりながらブルブルと震えていた。

女性はこれから始まる避けようのない死の恐怖を感じていたのだ。

ヒミコはそういう反応が好きだった。何故なら自分の存在意義を見出せるからだ。

「あなた可愛い顔してるのね?名前は何て言うの?」

「いやっ!近寄らないでください!」

「答えてくれないと殺すよ?」

「ひぃ!わかりました……言います……私の名前はアリスといいます……」

「そう、いい名前ね。私はヒミコっていうのよ。よろしくね」

「……」

「どうして黙ってるの?何か言いなさいよ」

「ヒッ!ごめんなさい!許してください!」

「あら、泣いてるの?可哀想に……よしよし。大丈夫よ。私が優しくしてあげるから安心しなさい」

ヒミコはそう言いながらアリスの頬にキスをした。

「ヒィーー!」彼女は声にならない悲鳴をあげた。が、

「まあ、震えちゃって可愛いわね。まあでも安心して。あんたになんて興味ないからとっとと消えて頂戴」

「へ!?」と驚きを隠せないアリス。でも心の中ではホッとしていた。

「おいっ!なぜあの女だけ生かしておく!?我々は殺すのに?どうしてだ?え?!」と他の兵士が叫んだ。

「何を言っているのかしら?当たり前でしょう。男は食料になるから結果的に死ぬことになるだけであって、女はまずいからいらない。それだけの理由よ」

「そんな……」

「それより早く行きなさい。あんたがいると飯がまずくなるんだから」

そう言われたアリスはコクリと小さく首肯し、操縦席の席にあるエマージェンシーシートを切り離して脱出したのであった。


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