<2話>出逢い
かれこれ数時間だろうか、
歩き続けているはずだが疲れはない。
凄まじい体力……じゃなくて、不思議な感覚だな。
まるでこの世界の理から……隔絶されているかのような……。
……角からトラックが進んでいる。
タッタッタッ
……足音?
刹那、最悪の想定が脳裏を焦がす。
そしてそれは今まさに──
やばい……やばい……やばいッ!
止まれ!とまれ!止まってくれ!!!
こちらの焦燥など露知らず、
その足音はどんどんと近づいてくる。
どうして!願うしかできないのか……!
頼む……お願いだから!きこえてくれ!!!!!!!
「と……とまれえぇぇ!!!」
「っ!?」
ブゥゥゥゥゥン───
──?
いま、あの子は確かに……
「はっ、そんなことより!大丈夫かい!えっと、少年。」
駆けつけた先には驚いてしりもちをついた……中学生くらいだろうか?
小柄な少年の姿があった。
「あ……ありがとうございます…………えっと、幽霊さん……?」
やっぱり!見えている!話せている!
「みっ、見えてるのかい!いや、待って……幽霊?」
今確かにこの子は幽霊と口にした。
まさか本当に死んで……いやいや!そんな事はないはずだ。
「教えてほしいんだけど、ええっと……そうだな。君の目にボクは、どう映っているんだい。」
「え、えと……まんまるの……硝子のあたま……?」
……ん?
聞き間違いだろうか、頭がなんだって?
まんまるの硝子?
それってつまり、首から上がない?
いやでも、ほらさっき喋ったし前も見えて……
え、これ
目で見てる景色とは……すこし、ちがう……
「あの......だいじょうぶ?」
「あ......へっ、ああ!いっいやあ!大丈夫!そっちこそ危ないじゃないか!危うく死んじゃうところだったんだぞ!」
「うっ、それは……ごめんなさい。」
「うむっ、反省するんだぞ~。」
「は……はい。…………その、幽霊さん。」
「な……なんだい?」
「あたま、さわってもいい?」
「え……っと、いいよ……?」
「…………つるつる……。」
「え、なんかいや。」
「えっ!ごめんなさい。」
「「……その」」
「あっ、ごめんね。」
「いえいえ!えっと、じゃあ幽霊さんどうぞ!」
「あ、ありがと……じゃあその……お願いがあるんだ。」
こんな小さな子に頼むのも申し訳ないが、この寂しさには代えられない。
「どこか行くなら、ボクも連れて行ってくれないか。」
「………………」
「……えと、少年?」
「同じこと考えてた……。」
…………へ?




