第五話、決戦へ!
最後の一閃でぜダンとの決着がついた。
「ふっ、我の負けだ・・・くっ」
バタン!
ゼダンの体から流れ出る黒い液体、モンスターの血
そして足から消滅していく
「はぁ・・・はぁ・・・」
「大丈夫か?渚」
渚は座り込む、体の所どころ傷ができてる
「めっちゃー痛い」
「おいおい、それじゃあ灯お嬢は救えねーぞ」
「分かってる、でもあのゼダンって奴強かったな」
「まぁ、多分上級モンスターなんだろ?」
「多分」
「くっ!さすがにキツイか」
ガーゴイルの軍勢は減る様子がない
真もそろそろ限界、アスカはふらふらだ
「エン、まだ戦える?」
「問題ないよ」
「アスカちゃん、聞こえる?」
真は下の方へ叫ぶ
「・・・聞こえる」
アスカは迎撃しつつ、真の声に答える
「こんなかに統率してる奴が居ると思う、僕とエンがそいつを見つけだす!見つけ出したら狙撃して」
「・・・了解」
アスカは承諾し、迎撃を続ける
「行くよ、エン」
「いいよ」
紅い炎を纏い真は軍勢の中へ飛び込んで行く
次々と炎の中で焼かれガーゴイルは落下していく
そして軍勢の中心に一体だけ普通のガーゴイルと違うモンスターが居た。
「ここだ!アスカちゃん」
真は中心にいるモンスターに槍を向け、居場所を知らせる
「・・・了解、ライ準備」
「了解」
アスカの構えるライフルのスコープを中心に標準を合わせる
銃口に電気は集まり、弾丸を生み出して行く
「・・・電龍バレット」
黄色の閃光がガーゴイルの軍勢の中心を貫く、統率していたモンスターは消滅しガーゴイルの軍勢が消えていく
「勝った」
今度こそ真は勝利を確信した。
「着いた」
渚の目の前にそびえ立つ黒い霧に覆われた宮殿
人気もなければモンスターの気配も感じられない
「覚悟はいいな?」
ゼロの最後の確認、渚は迷わず言った。
「灯は絶対助ける」
そしてドアを開く
中はとても暗いそして一歩ずつ歩いていく
人気もモンスターの気配もない
そして少し歩いたところで大広間に着いた、それと同時に渚が照明に照らされる
「いらっしゃい一ノ瀬渚」
レイラの声、後ろに振り向くとレイラが立っていた
渚はすぐさま剣・ゼロカリバーを構える
「灯はどこだ!」
渚の声は響いた。だがレイラは動じなかった。そしてゆっくりと渚の後ろを指差す
「えっ!」
渚は再び、振り返る。確かに一人の人間が居た
真紅のドレスに身を包む一人の少女、間違いなく灯だった。
「灯!助けに来たぞ!」
渚が叫ぶも反応なし、まるで人形のように
「無駄よ、その子の魂は私が持ってるもの」
レイラの非情な言葉、渚の怒りが頂点に達した。
「うおおぉぉぉ!」
レイラとの間合いを一気に詰め、斬りかかる
キーン
レイラも黒い光の剣で応戦する
「さぁ、私を倒して御覧なさい」
「たあぁぁぁ!」
渚の斬撃も軽くあしらうレイラ
「そんなじゃ、私を倒せないわよ」
余裕な笑みを浮かべている
(どうやって倒す?)
渚は思考をフル回転させる。どんな些細な事でもいい、勝機を掴むには?
「てやぁぁぁ!」
渚の一振り、だがレイラの方が早かった。渚の剣を弾き、そして突き刺す。狙いは渚の足
「うわぁぁぁ!」
悲鳴を上げる、右足がレイラの剣で貫かれた。
「どう?痛いでしょ?人間てのはもろいのよね」
レイラは剣を床に突き刺す。そしてゆっくり渚に近づいていく
「それに比べて私たちは下等な人間と違って頑丈だし」
レイラが渚のゼロカリバーを取って、渚の髪を掴む
「殺してあげようか?相棒で」
剣の刃が渚の首に近づいていく、まだ足の痛みが残る
「ゼロ!」
渚が叫ぶとレイラの持っていた剣が渚の左手にブレスレットとして戻った。
「そんな事もできるんだ」
まだ余裕の笑みを浮かべるレイラ
「渚、戦えるか?」
「やるしかない」
渚は右足を押させつつ、立ち上がる
「我が刃となりて、白き龍その名はゼロ」
ゼロをもう一度剣に変え、構える
「へぇ〜じゃあラストバトル開始ね」
レイラも剣を構える
そして互いに距離を詰める。これが最後の戦い