とある音声について2
「なあ近江、これ見ろよ、明らかにあの曲が流れてくる率が増えてるぞ。ネット検索するとヒット数が先月より明らかに倍増してる。噂が広まれば広まるほどその話が検索してヒットする数が増えるのは当たり前だけどさ、この増え方は異常じゃないか?普通だったら徐々に増えていくだろ。」
パソコンと睨めっこしながら私にそう言ってきたのは、私の助手的なことをしてくれている小野寺君。
確かにその話を検索してヒットする数がここ数日間で前より異常なくらい増えている、前まで出てくる数が1だったものが100出てくるぐらい。
つまり、その中にデマの可能性もある話も蔓延っているだろうが、確実にその曲を聴いてしまった人の数が増えている。
そして、その曲を聴いてから奇妙な出来事に遭遇してしまった人も比例して増えていく。
私が基本となって作る記事としてこの噂話を使ってしまった限り、取材やらなんやらをしなければならない。
とはいえ、経験者は皆赤の他人。
前にインタビューしたAさんのように心優しい人も中には沢山いるだろうが、他がそうとは限らない。
中にはその話を掘り返されたくない人もいると思うが、それを気にしてしまったら私の動きは止まってしまう。
そこでネットでその曲を聞いてしまったと投稿してる人の中からDMを開放してる人ならDMに、DMを開放していない人にはその投稿の返信欄に片っ端から取材をしたいと文を送った。
返信が早い人ならすぐに決めてくれる。
だけど、私はできるだけリモートではなく直接話を伺いたい謎のプライドを持っているため、遠くに住んでる人に取材に行くならかなりの遠征になってしまう。
遠征費などは●●社が基本的には出してくれると言っていたから金銭の面はなんの問題もないが、タイムスケジュールを組むのがとても難しい。
それでも私は相手が取材を受けてくれると親切に言ってくれているのだから直接行くしかない、極端に北の方でも南の方でも関係ない、行く時は行く。
とりあえず今日のうちに今までのデータをまとめて置こうと思った。
また明日から忙しくなりそう。




