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(「改行」)

 

 先輩は結局のところ、知り合う前からも、知り合ってからも、友人となっても、恋人となっても、特に変わることはなく雨のように言葉を降らせている。

 そんな先輩の言葉を心地よいと思うのが常ではあったが、いっときだけ声を聞くことに耐えられなくなった時期がある。




「あのときのキミの様子は、いまでも心に深く残っている。たぶん、この先も一生忘れることはない。

 いや絶対に忘れない。どれだけキミが嫌がろうとも恥ずかしがろうともキミにとっては消し去りたい思い出だったとしても絶対にだ。

 本音を言えば何故あの姿を録画していなかったのかと自分を責めたい気持ちさえあるのだけれども、うんごめん、待って、録画はしてないから怒らないで、というか録画はむしろキミの方がよくやっているだろうに責められるのはなんだか理不尽だとは思わないか? いや待って、さすがに私もそんな姿を録画されたら本当に本気で怒るし消されたと確認するまで絶対に説得をやめないと思うからキミも録画はやめたまえよ。

 いや違うそれだけじゃなくてできれば普段もこっそりと録画しているのは気づいているからね。できることならそれもやめて否定が早いなキミ」




 たまにそのときのことを揶揄われて揶揄い返せるくらいにはなったので良い思い出だと言えなくも、いややっぱり恥ずかしいから忘れてくれませんか?






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