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Snowy owl~幸せを探して~  作者: 神在琉葵
フクロウじいさん
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フクロウじいさん10

「アラン…実は…」


「ここから少し北に向かうぞ。」




俺の小さな声はユリウスの声にかき消された。




「少し北ってことは…また山になるのか?」


「どれどれ…」


俺は地図を広げた。

確かにアランの言う通り、北の方には山々が連なっている。

山となると、進むのに時間がかかる。

それは、アレクシスとの距離がまた広がると言うことだ。




一体、いつになったら、アレクシスに追い付けるんだろう。

この間のバーバラの時みたいに、誰かに捕まえられるか、一所に落ち着いてくれない限り、なかなか追い付くことは出来ない。

本当にもどかしいことだ。




俺達は街道を逸れ、山道に入った。




「アレクシス~!どこだ~!」


そんなことを叫んだところで、返事が来るはずもない。

けれども、ただ黙々と歩くだけではあまりにもやるせなく、自然にそんな叫びが飛び出てしまう。







「あ~あ、今夜もまた野宿か…。」


俺の独り言に、ユリウスがじろりと睨みを効かせ、ぷいとどこかへ行ってしまった。




「まぁ、そういうなよ。

ここは、惑わしの森みたいに危険なとこでもないし、ほら…見てみなよ。

月がとっても綺麗だぜ…」


そう言って、アランは空を見上げた。

アランの言った通り、空には微笑むような丸い月がぽっかりと浮かんでた。




アランという男は多少神経質なところはあるが、優しく穏やかで良い奴だ。

いつも苛々して、いつも偉そうにしてる誰かさんとは大違いだ。




見てくれも悪くはない。

ユリウスが特別に綺麗な顔をしてるからかすんで見えるだけで、アラン自体はけっこうな男前だ。

髭を剃った顔は本当にすっきりして整っている。

手に職もあると言ってたし、料理もうまい。

結婚相手としては理想的な男なのかもしれない。




「アラン…あんた、今まで好きな女はいなかったのか?」


「え?そりゃあいるにはいたさ。

でも、それは若い頃の話だ。

トレジャー・ハンターになってからは、お宝が一番だったからな。」


確かにそうなんだよなぁ。

頭の中にあるのは、いつもお宝のことばかり。

たまに、町に帰ってきて女と遊ぶことはあっても、それはごく割りきった関係だ。

愛だの恋だのいうものとは違う。

俺もずっとそうだった。 エリーズに出会うまでは…

本気で好きになったのは、エリーズ、ただ一人だ。




「昔のことなんか、気にすることないぜ。」




そう言って、アランが微笑む。


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