フクロウじいさん5
「奇遇だな。俺もトレジャー・ハンターだ。」
今までほとんど黙っていたアランが口を開いた。
「本当か!?……とてもそうは見えないが…」
男たちは、冷やかすような視線で、アランをみつめた。
「本当だ。俺達は少し前まで、惑わしの森にいたんだ。」
「何だって?惑わしの森だって?」
男達は顔を見合わせて大笑いした。
そりゃあ、確かにアランはトレジャー・ハンターという雰囲気とはちょっと違う。
しかも、今の俺は女だ。
トレジャー・ハンターにはとても見えないアランとただの女の俺が惑わしの森にいたなんて言っても、そりゃあなかなか信じられないだろう。
「何がおかしい。
俺達は本当に惑わしの森にいたんだぞ!
なぁ、ステファニー…」
「あぁ…信じられないかもしれないが、本当だ。」
「あそこはな、一度入ったら出てこられない魔の森なんだぜ。」
男は笑いすぎて流れ出た涙を拭いながらそう言った。
「確かに、俺はあの森にいたってだけで、出られなくなっていた。
実は、俺は、山で生まれ育ったんだ。
だから、惑わしの森も大丈夫だと思って入ったんだが、それは甘かった。
でも、山育ちのおかげで、長い間、あの森で生き延びることが出来た。
とはいっても、きっとあの森からは出られないと思ってた。
なんせ、どこまで行っても森は途切れることはなく、あの森にはなにか良くない術がかけられてると感じたからだ。
だが、ステファニー達に出会ったおかげで出ることが出来たんだ。」
「なんでだ?」
「私は別の男とあの森に入り、森の中を何日も彷徨った。
ランプの油も水もなくなって困り果てていた時に、偶然、このアランに出会って助けてもらった。
それからはアランの住んでた洞窟に住ませてもらうようになって…
それで、ある日、私の連れが崖を降りようと言い出したんだ。
それは途方もなく高い崖で、とても降りられるとは思えないところだった。
だけど、私の連れはどうしてもそこを降りると言って聞かなかった。
それで、アランが長いロープを編み、崖を降りることにしたんだけど、その途中で、崖にいくつもの穴が開いてるのに気付いたんだ。
いくつかの穴に入ってみて、行き止まりじゃない穴をみつけた。
私達はその中を進んだ。
穴の中は、分かれ道が無数にあって、まるで迷路みたいだった。
迷いながらも、私達は三人いたからこそ、どうにか二日かけてそこを進んで行った。
そして、ようやく地上に出ることが出来たってわけさ。」




