魔女、再び7
「それで…用事は何なんだ?」
「あ…あの、実は、私達、フクロウを捜しておりまして…」
「フクロウだと?」
魔女は俺の顔をじろりと見上げた。
「はい。白いフクロウです。」
「……それならわしが捕まえた。」
「ほ、本当ですか!?」
やった!
ついに、アレクシスがみつかった。
これで、長かった俺の旅もおしまいだ。
男に戻って、やっとエリーズの元に帰れるんだ!
「どこだ!?アレクシスはどこにいる?」
魔女の言葉に、ユリウスが身を乗り出した。
「アレクシス?」
魔女は怪訝な顔でユリウスをみつめた。
「あ、アレクシスっていうのは白いフクロウの名前です。」
「アレクシスはどこなんだ!」
ユリウスは血走った眼で同じことを言う。
「……さてな…」
詰め寄るユリウスを、魔女は意地悪い目で一瞥した。
「それはどういうことだ?」
「確かに、白いフクロウは捕まえた。
そうだな…五日くらいはいたか…」
「どういうことだ?」
「……あのフクロウには逃げられた。」
「な、なんだって!」
「今朝、餌をやろうとしたら、その時に逃げられたんだ。」
「そ、そんなぁ…」
俺は全身の力が抜けるような気がした。
やっとアレクシスがみつかって、やっと男に戻れると思ってたのに、あと少しというところでこんなことになろうとは…
「なんだ…そんなに大切なフクロウだったのか?」
「ええ…そりゃあ、まぁ…」
がっくりしすぎて、それ以上、何か言う気力もなかった。
それは、ユリウスも同じだったようで、ただ放心したようにその場に突っ立っていた。
「どんな事情があるのか知らんが…」
魔女は空を見上げながら、そんなことをつぶやき…
「いつの間にか暗くなった。とにかく中へ入ったらどうだ。
これからじゃ、町に帰ることも出来んだろうが。」
「えっ!入っても良いんですか?」
「良いと言っておる。
早く入らんと、気が変わっても知らんぞ。」
「あ、ありがとうございます。」
俺達は、魔女の好意に甘えることにした。
野宿は覚悟していたとはいえ、家に泊めてもらえるのならその方がありがたい。
アランは、かなり警戒してるようだったが、サンドラ婆さんのこともあり、俺はあまり心配はしていなかった。




