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Snowy owl~幸せを探して~  作者: 神在琉葵
惑わしの森
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惑わしの森4




「ちょっと待て!」


「なんだ?」


「このあたりからが、惑わしの森だ。

だから、気を付けて…」


俺が親切で言ってやってるのをまるで無視するみたいに、奴は、コンパスを懐から取り出し、ぱちんと蓋を押し開けた。

コンパスの針はいつものように勝手に動き出し、森の方を指し示した。




「間違いない。やはり、アレクシスはこっちに向かったようだ。」


そう言うと、奴は、俺の方を振り返りもせず、どんどん森の中へ足を踏み入れて行った。




「ちょ…ちょっと待てよ!」


俺は慌てて、奴の後を追った。

だけど、少し入ったところで、やっぱりすごく心配になって来た。




「おい、本当に大丈夫なんだろうな?」


「まだそんなことを言っているのか。

私がこんな森で迷うはずがなかろう。」


奴はやっぱり振り返りもしない。

よほど自信があるんだろう。

ええい、ままよ!俺ももう腹をくくった。

俺だけ森の中に入らないってわけにもいかないんだし、こうなりゃ、奴を信じるしかない。




(ようし!アレクシスと一緒に、ここのお宝も見つけ出してやるぜ!!)





気分はすっかり吹っ切れた。

俺は、奴の後をついて惑わしの森の中へ入って行った。







「こりゃあ確かにひどい森だな。」


先に進んで行く度に、木々は密度を増した。

太陽の光をわざと遮る大きな手のような枝が生い茂り、昼間だと言うのに薄暗い。

この先に行ったら、もっと暗くなるかもしれない。




「ユリウス、少し休まないか?」


「もう少し進んだ方が良い。」


「なぜだ?」


「さっきから何度も毒蜘蛛をみかけた。

あいつに刺されたら、まずいことになる。」


「な、なんだって!?」


「もう少し草むらから離れた場所で休んだ方が良さそうだ。」


俺も森のことはそこそこ詳しいつもりだったが、毒蜘蛛がいたなんて少しも気が付かなかった。

確かに、奴は森の事には詳しいようだ。

ここは素直にあいつの言うことを聞いておこうと思った。


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