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 3話

 チリンチリン

「雨乃様、あなたの奴隷が到着しました!」

一瞬周りが静かになった。

「コホン、こちらが浮城 麗子さんです。麗子さんが奴隷とか言ったのは彼女なりの冗談だと思ってください」

 と言ってフォローを入れてみるがあまりいい反応ではない。

「そんなこと言わないでくださいよ~私はあなたのために生きているというのに!」

 薬をやっているような言動とありえないくらいの信仰心を当たり前のように興奮しながら話している。

「俺、何か想像していたのと違うんだけど……」

「私も思いました」

 龍二と優良は残念な人を見るように浮城 麗子を見ていた。

「それでそこのごくつぶしは新しい奴隷じゃなかった信者か社員ですか?」

 と私に向ける目線とは違い冷たい目線を向けて言った。

「こちらは依頼人ですよ」

「あぁ、そうでしたか。失礼しました」

 目は冷たくしたまま少しも申し訳なさそうに謝る様子に今度は納得のいく様子だったのか安心したように挨拶を始めた。


「いえ、こちらこそ自己紹介もせず失礼しました。私は栄咲 優良でこちらは相棒の尾坂 龍二です。どうぞよろしくお願いします」

「あっそ、よろしく……」

 そっけなく答える麗子さんの姿に龍二は怒りを覚えたのか怖い顔で今似の殴り掛かりそうだ。そんことを無視して麗子さんは私が座っていた席の隣に座った。

「さて、自己紹介も終わったことですし依頼のについて話を戻しましょうか。小泉 真奈美さんの捜索の方は麗子さんに話してもらうので問題ありませんね」

「小泉 真奈美…… あぁ、あの家出少女ですか」

「そうですね。麗子さん彼女についておしえていただきませんか?」

「もちろん、雨乃様のためなら何でも話しますけど…… 彼女を助けたいんでしたら少しやりずらくなると思われますよ」

「そりゃあどういうことだ?」


 麗子さんに対しての怒りはどこかに行ってしまったのか龍二が大声を出して聞いた。

「は?この浮城麗子様に勝手に話しかけるな、野蛮人!」

「なんだと!」

 と二人が立ち上がり、けんかを始めそうなときに優良が話に入ってきた。

「すいません、浮城さん。龍二は小泉さんのことを気にかけていろいろしてあげていたもんですから。それなのにこんなことになって一番責任を感じているところもあるんです」

「ふーん、そう……」

 麗子さんが龍二を品定めするように見たと思ったら何事もなかったように席に着いたら龍二も少し反省した感じで席に座り直した。

「それで小泉 真奈美さんの居場所と何が面倒なのか説明してくださいますか」

「はい、雨乃様!」

 そう言って麗子さんは事細かに話してくれた。


 小泉 真奈美さんをさらったのは大きな後ろ盾を持っているあるカンパニー。そこから依頼は大学生くらいの無知な学生の確保。捕まえた子達はある研究に使われるそうだが詳しくは知らなくていいといわれ教えてくれなかった。しかし裏の世界で不可避といわれる麗子さんにはそんな態度をとる依頼人にカチンときていろいろと調べることにしたそうだ。


「そしたらちょっとこまったことになったのよね~」

「困ったことですか?」

 優良が顔に似合わず怖い顔をしていった。

「そうよ」

 今度はカンパニーがやっている実験についてだった。実験のほかにもいろいろやっているようだったがどれもがやばいことばかりで裏の世界でも嫌われもので関わりあいたくないもの。裏には政府や海外のボスまでがついているらしい。しかし、実験の結果を求めて資金援助をしているがいつ捨てられるかわからない状況らしい。


 そこで今回の実験が役の立つ。実験名は『コピー』。

「『コピー』か。何かコピーでもしてんじゃ……」

「正解よ、ヤンキー。でもただのコピーじゃない、タトゥーのコピー。それも人間を使っているからもっと残酷と言っていい」


 タトゥーは本来は存在しない力だからこそ手に入れるために相当の犠牲と金がかかる。それだけではなくタトゥー保持者には必ずと言っていいほど相性のいい特別な武器が必要になる。それを探すのにも相当の金と人材と時間が必要になる。

「まったくもって意味のない実験をしているものですね」

 私がそういうとほかの三人も首を縦に振り同意した。

「ならばなおさら犠牲者は救い出さなければ、この依頼どうぞよろしくお願いします」

「よろしく」

 二人は丁寧に頭を下げた。

「わかりました、よろしくお願いします。麗子さんも手伝っていただけますね?」

「もちろんです!」


 そして、この少し危険で愉快で不可解な仕事が幕を開けた。



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