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 2話

 会社も一つの大きなビルではなくある程度のビルを買っていくつかに分けている。今のところ七つのビルをバラバラに置いて様子を見て増やそうとしている。社員は多くはないが信頼できる者を自分の目で見て判断しているから会社には週に一度顔を出せば十分に機能していける。


 チリンチリン

「いらしゃいませ!」

「すまない、いつもの場所を使わせて貰いたい」

「!はい、どうぞ。飲み物は何にいたしますか?

「三人とも麦茶で構いませんね?」

「おう」

「かまいません」

 二人は話を聞くよりも周りを気にしながら答えた。

「では、麦茶を三つお願いします」

「わかりました」

 そういって二人を奥の席へと案内した。二人は席に座ってしばらく黙っていた。


「お待たせしました。ごゆっくりどうぞ」

 麦茶が来てしばらくしているとガラの悪い男のほうが口を開いた。

「俺の名前は尾坂 龍二【おざか りゅうじ】っていう。龍二って呼んでくれればいい。そしてこいつは」

「栄咲 優良【えざき うら】です。優良と呼んでください。さんはつけなくていいです」

「わかりました、龍二に優良。私は【IMAGIN】社長の雨乃 享仁【あまの きょうじ】です。享仁さんでも雨乃さんでもお好きに呼んでくださっていいです。でも、さんはつけてください。そうしないとほかの社員に示しがつかないので……」


「わかったよ、享仁さん」

「私も享仁さんとお呼びしますね」

 と二人が答えた。

「それでは、依頼の内容に移させていただきます。どんな感じの依頼でしょうか」

「それは私から説明させていただきます」

 そういって優良が胸ポケットから一枚の写真を取り出した。そこには一人の女性が移っていた。

「この女性は?」

「最初から説明します」


 そして優良は一つ一つ説明してくれた。

 まず写真の女性は小泉 真奈美【こいずみ まなみ】。年は自分の二つ下の二三歳で最近裏の世界でよく見かけるようになったそうだ。そしてその裏での面倒を見ていたのが今回の依頼人である龍二と優良だったらしい。


 しかし、二週間前から全然見かけなくなってしまい裏から出ていったと思っていたら小泉 真奈美の両親が裏の世界に来て二週間前から行方不明で探していると相談しに来たらしい。両親から詳しく聞いてみると二週間前にある女の人に紹介してもらった簡単なバイトで一週間戻らないといって出かけてしまった。もちろん両親は反対したがそれを無視して家出をするように家をとびだしてしまってどうすることもできず取り合えず様子を見てみることにした。しかし、一週間たっても連絡もなく帰っても来ないのでとりあえず警察に行ってもちゃんと取り合ってもらえず、仕方がなく小泉 真奈美がよく合っていたという二人に会いに来たという。そして、小泉 真奈美が行方不明なことを知っていろんなところをあたってみた結果、裏で有名な女の名前が出てきた。


 名前は浮城 麗子【うきしろ れいこ】。裏の世界では三人の魔女が存在し、その三人の内で最も人を陥れるのがうまいといわれているのが【アトロポス】の浮城 麗子というわけだ。この女に狙われたら、いかに頭がよくても強くてもずる賢くても百パーセント陥れられる。そんな女に初心者の人間が狙われたのだから生きている可能性は低い。しかし、生きてどこかの施設などにいる可能性はあるから調べてみても構わない。


面白そうだし……


「そして、依頼は捜索と救出をお願いしたいと思っています」

「かまいませんがなぜうちに依頼をしようと思ったんですか?」

「それは俺から説明する」

 そう言って黙っていた龍二の口が開いた。

「浮城 麗子が今回の行方不明に関係あるといわれた時、お前さんの名前も出てきた」

「ほう?」

「そしてその内容がまた信じらんねぇ。浮城 麗子を退けたことがあり、いまではお前の信者になっているそうだがそこんとこどうなんだ?」

「……信者なのかはともかく良いビジネスパートナーではありますね。なんならここに呼んで本人にきてみますか?」

「いいんですか!」

 と目を見開いて優良が聞いてきた。

「かまいませんよ。今日はやることなくて暇だから会いたいと言ってきていましたし」

 そして自分のポケットから携帯電話をだし、浮城 麗子に電話をかけた。

「今、大丈夫ですか?はい、ちょっと会いたいんですけど、今大丈夫ですか?はい、はい、ありがとうございます」

 ハイテンションな彼女の受け答えに冷静に返した後、電話を切った。


「五分もしないでつくそうです」

「は、早くないですか?」

 少し呆れた声で優良が聞いてきた。

「?そうですか」

「それわざとじゃないんだよな……」

「それとは?」

 今度は龍二が呆れたような顔をした。

「何を呆れているのかわかりませんが話を続けてもいいですか?」

「「はい」」

 二人は素直に答えた。

「とりあえず浮城 麗子と知り合いだということは分かった。そこで享仁なら今回の依頼受けてくれるんじゃないかって話になったわけだ」

 そう言い放った龍二の隣でそうだと言わんばかりに優良がうなずいている。

「それで私に依頼が来たというわけですね」

「はい」

「そうだ」

仲良く返事をした。


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