~ポイントとりあえず100超え記念外伝~ 生産者と超展開、そして次回へ
皆様のおかげで私の目標である100ポイントが達成できました!
ちなみにサブタイトルのとりあえずというのはお気に入り外しがあってポイントが落ちても、1回は目標に到達したので達成と意味合いです。
というわけで今回はこの話を作るにあたって候補にあったハーレムものの話を特別編ということで書いていきたいと思います。
皆様、これからもヌルルめをよろしくお願いします!
これはなんでもないいつもの朝の出来事だった。シヅキはいつもと変わらずスヤスヤと眠っていた。朝はロベルトが起こしてくれるので特に目覚ましなどはかけていない。日が登り鳥がさえずり始めると決まってシヅキを起こしに来て自分はアイリの働く店へと出向いていく。
しかし、今日はなにかが違うようであった。
「シヅ、起きて」
凛とした声が聞こえた。いつものダルそうな声ではない。
いつもと違う違和感にシヅキはいつもよりも早く目覚めた。
「寝坊助、今日は一緒に出掛ける約束でしょ?」
「そうだった……け、か……」
シヅキはまだ夢の中にいるのかと自分の目と頭を疑った。
いつもの人物の姿はなくどこか見たことのあるような、しかしやっぱり見覚えのない女の子がシヅキを覗き込んでいた。
やけにギャルゲーチックな状況に首をかしげる。
ロベルトが連れ込んだ愛人かとも思ったが、シヅキに用があるようだからそれは違うみたいである。
その女の子はだらしない顔をしているシヅキを見て機嫌よさそうに髪をかき上げる。動作のすべてが可愛らしく、綺麗で魅力的だった。シヅキはまるで女神が目の前に現れたような錯覚にとらわれた。
「……ど、どちら様でございましょうか?」
「……寝ぼけてるな。おい、起きろ」
まだ寝ぼけていると思われているのか、ぺちぺちと頬を叩かれた。しかし、振り払う気力もなかった。しかし、時間が経ってくるにつれてその人物が自分の知り合いによく似ている特徴を持っていることに気が付いた。
「え、エステルか?」
「やっと起きたか。早くご飯食べよ。今日はお花見しに行くんだから」
シヅキは開いた口が塞がらなかった。ここはまだ夢の世界なのではないかとも思ったが、両頬を掴んでいるエステルにその予想は打ち砕かれる。シヅキの知っているエステルは髪はセミショートで身長は今よりも低い。おまけにこんなに色っぽくはなく、まだガキっぽさが目立つ少女であったはずである。胸はあまり成長していないようだが、そのあまりの変貌ぶりにシヅキの頭は混乱で爆発しかけていた。
「どうしたの? もしかして体調悪い? それなら今日はお花見なしにしようか?」
「いや、大丈夫、今本当に起きた。多分」
シヅキは布団から立ち上がって洗面台に向かった。顔を洗ってサッパリすれば考えもまとまるかもしれないと思ったのだ。
……しかし、その行動がさらに彼に混乱をもたらすことになる。
「シヅキ起きたか、遅かったじゃないか」
「シヅちゃんご飯出来てますよ」
シヅキは何もないところでズッコケた。あまりにもあり得ないものを見て足を滑らせてしまったのだ。
あり得ないものとはアロハシャツを着こんだロベルトがエプロン姿のアイリと仲睦まじい姿で寄り添っていたからだ。
「だ、大丈夫か?」
「シヅちゃん調子悪いの?」
シヅキは何かの冗談だと混乱で思考がまとまらない頭を必死に立て直そうとする。そんな彼を心配そうにロベルトとアイリが覗いた。
「……ろ、ロベルト、なんでアイリさんといるの?」
「お父さんに向かって呼び捨てはないだろ。それにアイリとは夫婦なんだから一緒にいてもいいだろ?」
「きっと寝ぼけているんですよ。さあ、ご飯にしましょう」
意味が分からな過ぎたが、お腹がすいているから幻覚が見えているのだと取り敢えずご飯を食べることにした。
そしてエステルも交えて4人で食卓を囲むことになった。
(おかしい。ロベルトの似合わないアロハシャツもそうだが、アイリさんと夫婦とか昨日までなかった。それにエステルもおかしい、かなり成長しているしなんか距離近いしですごく違和感がある)
シヅキは状況確認のために黙って3人の話を聞いてみることにしたが、奇想天外な情報が飛び交いまくって頭が死にそうになった。
ロベルトはどういうわけか勇者で魔王と戦っているらしく、今は休暇中とのことだった。
アイリは身籠っているらしい。
エステルは名門お嬢様学校の優等生で今度学校の行事で主席挨拶を任されるらしい。
シヅキは町一番の技術者というポジションでエステルとの仲は幼馴染ということになっているそうだ。
……そして。
「そう言えばアイリさん、リリアちゃんは?」
「あの子はとっくに出て行ったわ。何でも友達と大事な用事があるとか」
リリアが話を聞く限り幼くなっているようであった。
シヅキは推理した。ここは天国で自分は死んだのだ。証明終了。
……。
………………。
………………………………。
違う、そうじゃない。それは絶対に違う。なぜならシヅキは死神に会っていないからである。死神にあっていれば死んだと言ってもいいが、そうなるのならばまだ会っていないので死んでいないということになる。
「ろべ、父さん昨日となんか変わってない?」
「男は一つの夜を越えて強くたくましく変わるもんなのよ」
「きゃ! パパステキ!」
シヅキは心の中でおかしいだろおおおおお、と雄たけびをあげた。いくら男が変わりやすいスライムみたいな生き物とは言っても流石に一晩で変わったりはしない。そんなことが出来るのはド○ゴンボールの精神と時の部屋くらいなものだ。
アイリはアイリで普段は絶対に言わないであろうことを言って、むしろキャラそのものが崩壊していた。
「ただいま~」
シヅキが頭を抱えているとなんともロリっぽい声の主が帰ってきたようであった。先ほどまでの話の流れから行くとリリアということになるが、とシヅキは声のほうを見た。
「あ、おにい起きてたの? 間に合ってよかった!」
そう言って小さな体が抱き着いてきた。その姿にシヅキは顔を青ざめた。くりくりとした目にポニーテ―ルにまとめた髪、そしていつもの覇気を感じる声はなく何とも可愛らしい声、どこをどう見てもリリアとは全く違う生き物であった。目元や口元は似ているとは思うがそれでも別人としか言いようがない。
「あ、リリアちゃん! シヅになんでくっついてるの!」
「だって兄妹だも~ん。部外者はあっちに行ってね」
「ぐぐ……、妹ポジションだからっていい気になって……」
なんだか修羅場みたいなことになっていた。しかも、シヅキを取り合ってである。しかしシヅキはその状況に全くついていけていないので無反応であった。
「おにい、今日は誕生日だよね。だからとっておきの物を用意しているの」
「え、マジで? それは嬉しいんだが、今日は何日?」
「もう、自分の誕生日忘れたの? 4月の11だよ」
違う。とシヅキは更なる違和感に冷静さを取り戻した。なぜなら彼の誕生日は7月の7日、七夕の日だからである。
シヅキは今自分がいる世界はいわゆる、別の世界線なのではないかと予測を立てた。
その証拠に、昨日の日にち、シヅキが知っている昨日の日にちは5月の1日であるからである。今日が2日でなければおかしいのだ。
(何かの神器が暴走したのか? しかし、それにしてもなんてカオスだ)
チグハグなんてものではない。ミックスジュースのようにごっちゃまぜのレベルである。
「シヅ! いくら妹とは言っても義理でしょ! そんなにべたべたするのはどうかと思うけど」
「それを言ったらエステルだって知らないところでべたべたのくせに! 自分はどうなんだって話だよ」
あの二人がいがみ合っている貴重な光景がそこにはあった。今後永久に見れないであろう光景だからとシヅキはじっくりと目に焼き付けた。
「まあまあ、二人とも仲良くね?」
「「シヅ(おにい)がハッキリとしないからいけないんでしょ!」」
「あ、はい、すみませんでした」
二人のケンカを止めようとしたが、ラノベの主人公みたいに怒られてしまった。
~~
シヅキが軽くしょげていると玄関の方から呼び鈴が鳴った。
「あ、はーい」
呼び鈴に反応してアイリが玄関のほうにパタパタと走って行った。するとすぐにうれしそうな声が上がった。
「アオイちゃん、来てくれたの?」
「今日はお花見と聞いたので、シヅキのお祝いついでにと」
シヅキはアオイの名を聞いて一目散に玄関に向かった。
そこにはアオイが変わらない可愛さと可憐さで立っていた。
ただ一つ………、『スカート』を穿いている以外は……。
シヅキは思考が停止した。そして、全力で神に祈りをささげた。
「ありがとう! ありがとう、ありがとう、ありがとう!」
「え、そ、そんなにうれしいのかい?」
シヅキは心の底から今の世界に感謝の言葉を捧げた。
なぜなら、アオイが女として存在しているのだから。そんな神みたいな世界をどれだけ望んだか計り知れないが、少なくとも生産能力とどっちを取るかと聞かれたら考え悩んだ末に女アオイを取るほどである。
アオイは土下座して感謝するシヅキをオロオロとしながら見ていた。エステルはそんなシヅキにガンを飛ばしていた。リリアも不機嫌そうだった。
しかし、そんなことはお構いなしにシヅキはひたすら感謝の言葉を捧げ続けた。
~次回予告~
神に祈りを捧げて喜ぶシヅキをしり目に女たちは火花を散らす、そして勝負の部隊は花見会場へと移るのだった……。
注意、基本投げっぱなしの話なので続きは書きません。カブトボーグというアニメではほとんどが投げっぱなしなのでそんな感じのイメージです。とってもおもしろいアニメなのでぜひとも見てください。(ステマ)。もしかしたら暫定200ポイント行ったら続きを書くかもしれません。でも行っても多分書かないかもしれません。
作者のやる気が出たら続きを書くと思うので気長に待っていただければ幸いです。




