嘘をつく瞳
財布の中には45000円しか入ってなかった
タクシーで帰らないといけないし、、、
なんとか4万で話をつけよう
「4万しか持ってない!」
「・・・・」
「4万でいいだろ!」
「それは困るな」と悪役顔の支配人がタメ口で言う
「無いものは無い!」と俺は言い張る
「では、不足分は明日でいいので、4万だけ払ってください」
金を請求する時は敬語になる癖でもあるのか?
押し問答しても埒があかない
会計のときに6万は払うつもりでいたし、、、
それよりも、あの女にもう一度会って気持ちを知りたい
結局、不足分のかたに腕時計と名刺を渡して、くそぼったくりバーを出た
残っていた金でタクシーを拾い家路についた
翌日、くそぼったくりバーに行き不足の2万を払い腕時計を返してもらった
中を覗いて見たがあの女はいなかった
「ありがとうございました」と悪役顔が言った
(もう、二度とくるか~~~!!!)
俺はその足で行き着けのスナックへ行った
そしてマスターにこの事を話した
「あ~~、ようちゃんもやられたのか」と笑い顔で言った
「ん?」
「あの女はぼったくりの店で働いてて有名だよ」
「なにいいいいい!」
「2軒掛け持ちしてて、行ったり来たりしてる」
「なんでもっと早く教えてくれなかったんだよ~」
と、自分を情けなく思った
ま、下心で飲みに行った俺が馬鹿だったんだ
しかし、あの時の女の瞳は人を騙すそれではなかった
百戦錬磨の俺がぼったくりにあうなんて、、、
あの時、女が振り返ったのは、
(いいカモみ~つけた^^)ってことか!
どうしても信じられん!
あの時女が仕事が終わった後だったら、楽しい1日になってたかもしれない
いや、振り向いてなかったのかな、、、
百戦錬磨の俺を騙すなんて上には上がいるもんだ
後にも先にもこれが最初で最後のぼったくりとなった
今日も繁華街の夜は賑やかだ
怪しい人間たちがネオンの下でうろうろしている。
オシマイ




