2 誘導員のアルバイト
交通誘導員のお仕事。
バイトですが、割と実入りは良いようです。
しかし、場所によってはキビシイ職場環境のようですね。
お仕事、お疲れ様です。
バイト先の警備会社から連絡を貰い、俺は道路補修の現場の誘導員のバイトに向かう。
古い中古のスクーターは、出力はないが、小回りはきくし、渋滞は関係ないし、燃費は良いし、駐車スペースはいらないと、申し分はない。
ただ、雨や風の日をのぞいては。
着替えるのも面倒なので、警備員の制服の上からレインコートをまとい、現場に直接向かう。
どうせ、風雨にさらされるバイトだ。濡れるとか寒いとか、そんな文句を言っていては、このバイトはできない。
現場はけっこう忙しそうだ。工期が迫っている上に、今日は人手が思ったより少ない。
監督のおっちゃんが、無愛想な笑顔で迎えてくれた。
「にいちゃん、頑張れや」
「どうも」
声を掛けてくれるのは、珍しい。
この現場にくるのは三回目なので、顔を覚えてもらったという所か。
俺も、もう少し気のきいた事を言えれば良いのだが、激しい人見知りの癖は、生来の性格なので仕方がない。
誘導員の仕事は、現場によって忙しさが違う。
この現場は、かなり忙しい方だ。
大きな通りの補修工事は、車がひっきりなしに通るので、身の危険が常にある。
そのうえ、工事車両をスムーズに出し入れしてやらないと、監督から大きな怒鳴り声が飛んでくる。
悪天候の中での仕事なので、人通りはあまり気にしなくてもよいが、その分たまに通り掛かる人たちにも神経を使わなくてはならない。俺のように蛍光装置を身につけている訳でも、現場での立ち働きの経験も無いからだ。
俺は、冷たい風や雨に晒され続けながら、黙々と赤い蛍光誘導棒を振り続けた。
外のお仕事は、雨や風(地域によっては雪)が大変。
こういうお仕事を黙々とこなしておられる方々がいるので、社会のインフラが回っているのです。




