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屋台ってどうしてあれもこれも魅力的に見えるのだろうかーーはぐれるのだけは避けなければという使命感

すみません。投稿が少し遅れてしまっています…



さて、王都の構造についても少し説明をしておこうかな


王都は都市としての中央に王族が住む王宮があり、同じ敷地内に財務官など官僚の働く王城がある。王宮の方は公務にはあまり使わず生活する場なので普通の人間は足を踏み入れることはない場所である

つまり、この間のお茶会が行われたのは王宮ではなく王城の方。ただ、一般的には王宮を含めて“王城”ということが多いみたい

王宮には入れないか、入らない人間からするとどちらもなんないのかもしれないね


王城には城壁があり、大きな門が2つある。一方は貴族街へと続く西門でもう一方は外へと続く東門である。街の方にも外に出る門があるけどお偉いさんにもなると平民とは何かと勝手が違うみたい

私達貴族も王都への出入りは別の門を使うので、王城にある門は王族か他国の使者とか外から直接王城に入らないといけない場合に使うようだ



貴族やその分家の人間が住む貴族街には王城を守る騎士たちも住んでいるが、ここは王城に近ければ近いだけ家としての格が高いことになる

私ことナハトヒンメルン公爵家のお屋敷は王城に近いみたいだけど、叔父様たちのお屋敷は少し距離がある


といっても、近い部類ではあるけどね


貴族街を抜けると市民街に出る。所謂平民たちが住うのはこの地域だ。市民街とは言っても王都であることに変わりはないので貴族街に近いところでは高級店が立ち並んでいるらしい(ヴェント情報)

貴族街と同じで王城に近いだけ質がいいというか、高いお店が多いらしい


平民というか一般の人たちが住まう住居はもっと貴族街からも離れたところにあるらしい


今回の目的地である屋台のある広場はそんな住居と高級店達との中間くらいにあるそうだ


ヴェントも度重なる市民街への脱走を繰り返し、少しずつ距離を広げていったそうだ

そして、広場に色んな屋台が立ち並んでいるのを知り、食べ歩きに興じるようになったのだとか


屋台で使うお金はお小遣いから出してるんだって。5歳の子供に対して払うには貴族としては額は小さいけれど平民からすれば十分に遊べるお金らしく、「おれはちゃーんとためてたんだぜ!」とそのことを説明してくれていた時のヴェントは自慢げだった



私はまだ使う機会がないという理由で直接のお小遣いを貰っていないので、今回の費用は全部ヴェントが払ってくれるそう。将来返すと話したが先輩だからと拒否された

なんだかんだと言ってもやっぱりいい子なのだ


ーーーーーー


高級店の立ち並ぶ通りから広場までは私が思っているよりも近かったようだ

ヴェントが進むままに路地を抜けると開けた場所へと出て、そこには多くの屋台が立ち並んでいた


前世でいうところの出店に近い感じだ。多くは軽食のような食事系統だが、アクセサリーなんかを売っているお店や洋服なんかを取り扱っている店もあるようだ


「ねえ、ヴェントのいってたおみせはどこ?」


どのお店も目新しいため目移りしそうになるが、ここは大人の余裕を見せるところである。数ある誘惑を

断ち切り、目的地の所在を伺う

なお、ヴェントは何度目かの広場ではあるけど、目をキラキラさせて別のお店を見ては別とお店、と目移りしている



「え?えーと…ああ、こっちだ!でも、他のも先にみていこうぜ」


目の前で焼かれているお肉の匂いから私の呼びかけで我に帰るヴェント。確かにいい匂いだけど

本来の目的地に辿り着くのはいつになるのやら…でも、嫌ではないので大人しく頷く


「じゃあ、まずはあの店からだ!」


ヴェントは欲望の赴くままに、とは少し言い過ぎだけど気になるお店を見つけてはそこへと駆け出していった

私はといえばはぐれるのは新たなイベントを呼び方で怖かったので、ヴェントのローブを握りながらついて行くを繰り返した


ヴェントは見る目があるようで、購入した屋台の食べ物はいずれにしても美味しいものが多かった

貴族としての食事とはまた違う、どちらかというと中身が庶民の私にはこっちの方が落ち着くような味だった


もちろん、毎日の食事は当然美味しいよ?でも考えてみて欲しい。日本人に毎日洋食のフルコースなんだ。ちょっときついでしょ?お味噌汁やおにぎりが恋しくなっちゃっても仕方ないでしょ?


いつか日本食…慣れ親しんだ和食を楽しめる日がく」ばいいのにな…とヴェントの買ってきてくれた野菜チップスをサクサクしながら思うのだった



それにしても、いつになったらヴェントオススメのお店に着くのだろうか。このままじゃ、軽食でお腹がいっぱいになってしまう。5歳の胃袋は思ってるよりも小さいのだ


「ねえ、ヴェント、いつになったらつくの?」


「もうすこしだ。そうあせるなって!」


色んなお店へと寄り道しているわりにちゃんと目的地に近づいているそうだ。なんだかんだで仕事ができる男なのだろう



今回の目的地は屋台の中でもヴェント超おすすめのスイーツの屋台らしい。具体的には何も教えてくれていないんだけど、前に食べに行った時にめちゃくちゃ美味しかったと事あるごとに自慢してきてたので余程の一品のようだ


女の子らしく私はスイーツに目がないものの、数々の寄り道のせいでその美味しいスイーツちゃんを食べられるか怪しくなってきたぞ


でも、折角ここまで来たのだから食べないでいるわけにもいかない



「あ!あれも買ってくるな!!」


「ちょ…あーあ…」


また気になるお店があったようでヴェントは駆け出していってしまった

野菜チップスの入った小袋を片手に、もう片手でチップスを楽しんでいた私は1人置いていかれる羽目になってしまった。このままでは恐れていたはぐれるイベントが起きてしまう…


ヴェントの姿も辛うじてまだ見えるので、人並みに逆らわずに大人しく待つことにしよう



そう思った私はヴェントの動向を確認しつつ、道の脇へとそれいった


あとになってその選択を後悔することになるとは、この時は微塵も思っていなかった




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