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ダンジョン辺境伯爵と公爵令嬢  作者: もやい
第二章
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第八話上 愛

もはや話数など何の意味もない……。

【遠征を続けたい想一郎】


 ソフィアの案で奴らの掘った地下壕にバーニングナパームの液体燃料を流し込み燃やす俺達。オークゴブリン連合との初戦を何とか勝利した俺達ではあった。だが戦略的には敵策源地破壊が目的なので遠征は終われない。


 思えば戦いは激戦だった。


 呪われし荒野の影響もあるのか、兵士たちの心身の消耗が激しい。物資はまだまだあるのだが、兵士たちには束の間であっても休養を取らせたい所。


 そこできた帝国からの書簡。

 

 帝国は少し怒っている。と言うのも、新型爆裂魔法の影響かと思われる被害が出ていたのだ。


 ここから最寄りの領地は皮肉にもウィース公爵領であった。現在帝国直轄領になったその領地に皇帝は居た様なのだ。そして書簡を見ると、どうやらウィース城の窓ガラスが割れる被害が出たらしい。遠征中である事はわかるが、軍の休養も兼ねて詫び入れに来いとの事……。


 因みに呪われし荒野と帝国、そして俺達の領土とを隔てている山脈。


 それは『炎帝山脈』と言う。


 かつてレッドドラゴンがいたとされる山脈。長年による、名誉と素材欲しさでそれは乱獲された。そして遂にここのレッドドラゴンは絶滅してしまったらしい。だがそのおかげで人が住めるようになった。 なんとここには温泉が湧き出ているのだ。


 つまり、帝国の天然テルマエ(ふろ)だ。


 それを知った俺達の軍は大はしゃぎ。行かない手はなくなってしまった。


「想一郎! 皇帝の策略にまんまとやられたな! 温泉卵が食いたい!」

「ぬぅ~あ奴め! 何を考えておるのじゃ! 滋養強壮に良いと聞くが……」

「どっちにしても手詰まりだ。もう行くしかないな……」


『『『ウェーイ!』』』



【一方その頃、どうやって反乱を起こしたのかヘンタイヌ男爵】


 愛の力は偉大である! 私は手始めに看守のオークに全力でキスをした! するとどうだろう?


 あのオークが愛に目覚めたのである!


 いつも粗暴で暴力の事ばかり考えていたあのオークは愛に飢えていたのだ! 私は彼を篭絡することに成功したのである! そして牢から出る事に成功した私は手当たり次第に


 ──ゲリラキスを行った。


 もはや私の愛のウイルスを防ぐ手立ては彼らにはない。瞬く間に私の愛はパンデミックを起こして遂にはこの地を支配したのである! だが突然帰ってきたボボンギャマッチョは憤慨した! 愛を知ったオーク達に吹き荒れる受難の粛清!


 秩序のない激戦が繰り広げられた!


 そんな中、私達は愛戦士となったオーク達によって逃がされた。私は別れを惜しんで彼らに言った。


「もし良ければ我が男爵領にこないか?」


 しかしオーク達は悲しそうな顔をして言った。


『住む世界が違う。だがもし、もし機会があったら……』


 彼らの目には涙が……。だが容赦なく怒号と共に迫るボボンギャマッチョと手下たち。愛戦士達はそれに焦って遂には叫んだ!


『──行け! 早く! ここは食い止める! 走れッ!』


 私はそういう彼にハンカチを手渡し言った。


「もし、もし何かの手助けが必要なら、このハンカチを頼れ!」


 ボボンギャマッチョの恐怖を知る捕虜たちは死に物狂いで私に叫ぶ!


『──急げ! 彼らの努力を無駄にする気かっ!』


 私は決して振り返らなかった。


 きっと、きっとまたいつかまた出会えることを願って!

 タレダルのエデンより禁断の果実を食べ追放された人間族。だから生まれながらにして悪であるから、善行をつめと言う預言者。


 ある日、淫売の罪で娼婦に石を投げる人々がいた。


 聖職者は言った。


「石を投げて良いのは一度も罪を犯した事の無い者だけだ!」


 人々は預言者の教えを思い出しハッとして石を投げるのをやめた。


「つまり、投げて良いのは純真潔白である聖職者の私だけっ!」


 怒った人々は聖職者に石を投げた。

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