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3 ゲームのはじまりはじまり~

よいしょ

そして小学1年生になった。

ヤンデレになるのはあと1ね…2年生でヤンデレ??…怖すぎィ……


え??また飛びすぎだって???…気にしたら負けだよ…。


「りっちゃん!きょうはにゅうがくしきだね!!」

「同じクラスだといいですね、りんねちゃん」


そう、今日は入学式。

つまりゲームが始まる日である。

乙女ゲームのくせに小学校から始まる。

ヒロインを操作したい時は猫を学校に、サブヒロインを操作したい時は学校で迷わなければいけない。

あああなんて面倒臭い。

春樹くんと圭くんはサブヒロイン、あともう1人男の子がいてそのこはヒロインにべったりなのだ。

仮にA君と名付ける。

私が監禁されたり殺されたり食べられたり(いろんな意味で)する前にA君、春樹くん、圭くん、残りの2人をヒロインに押し付けなければいけない。


「あーぁ……めんどくさいよもうっ!!」


うっかり口に出してしまった。


「…?どうしましたりんねちゃん、もしかしてぼくたちがめんどくさいですか?」

「……そんなわけないよね??」


おおっと、目に光がなくなりかけている!

なにかしらのスイッチが入るとこうなる2人!!やだこわい!

学校に行くための道を何故か保護者なしで歩いている新入生3人。

そのうち2人は目に光が宿っていない可愛げのない男の子。

黒髪の子は女の子の左腕、茶髪の子は右手を掴んでいた。

あ、もちろん女の子は私ね。黒髪が圭くんで茶髪が春樹くん。


「ち、ちがうよ?歩くのがめんどうだね、っていうこと!!」


もちろん嘘。

お前ら二人含めてこの世界が面倒だよ!!!


「そっか!!そうだよね!!よかったぁ」

「じゃあ、いそぎましょう。もう時かんがあまり無いみたいです」


圭くんの付けている腕時計を見ると入学式まで10分前。

やべえやべぇ。


私たちは早歩きで歩き出した。
















「あっ、ネコちゃん!!」


おぉっと入学式中に猫が乱入してそれをとんでもない美少女が追いかけている!!

こ、これはもしかしてヒロインのイベントかーっ!?


「あっ」


っとここで腕に抱こうとしたヒロインの腕から抜け出してきた猫がこっちにきたー!!

やめてえええええフラグこっち見ないでええええ


「にゃー」

「はるきくんがにゃーっていってもかわいくないです」

「……うー…」

「…………」


ヒロインちゃんが私の方をじっと見て何かぼそぼそ喋っているがそんなことより入学式中に騒いでしまったことを謝っておこう。……え?まわりの小学生とはひと味違うんですよ感を出しておこうって魂胆ですけど何か??


「みなさんごめんなさ「すいませんみなさん、さわいでしまって」


おい圭許さねぇ。

周りの保護者の好感度をごっそり取られた!!


「はいはい皆さんお静かに……えー、みなさん入学おめでとうございます」


そこからは校長の話は聞いていない。

多分よく学び~とかそんな感じだった気がするけどまあ仕方ないね!

名前順で並んでいるから私の横にふたりは並ばないだろう、って思ったらなぜか右に圭くん、その後ろに春樹くんがいた。なぜ。















「……ね、ねー………そ、その……友だちにならない?」


よし、そろそろ帰ろうと準備していたところになんとヒロインちゃんが話しかけてきた。

ヒロインちゃんと友達ですとぉ??

ヒロインちゃんの名前は大森桜おおもりさくら

春樹くんより明るくゆるくカーブしている茶髪を揺らして首を傾げる。

おうおうおうおうおう……可愛い。

ちょっと赤っぽいきらきらおめめも可愛いよ!!!

キョドってるけどそんなところも可愛いよ!!!!


「もちろんい「は?きみだれ」ちょい」

「名前を名のりなさい」


いやさっき自己紹介したよね!!趣味はお母さんとお菓子を作ることですって言ってたよね!!

さてはお前ら聞いてなかったな!!やけに視線を感じると思ったらずっと私のこと見てたんだろ!!!


「わ、わたしは大森さくら……」

「大森?……あぁ……おかしをつくることがしゅみの人だ……」

「……で、桜さんのうしろでにらんでくるあの人はだれですか?」

「にらむ!?あっ、ちょっとそーくん!!ダメだよにらんだら!」


私もさっきから気になっていた後ろで物凄い形相で睨んでくる男の子の名前はそーくん…蒼大そうたくんと言う。

攻略対象である。フルネームは春崎蒼大はるざきそうた。光の加減によって青く見える髪とつり目がちな黒い目でガラが悪く見えるが実は懐いたらわんこ系。……カニバしなければ結構好きなのになぁ……


「…………おまえ、さかもとりんね……桜となかよしするの?」


ちょっと片言だけど可愛いよね!!!


「うん、しようとおもってるよ。そうたくんもなかよくしない?」

「っ、な、ぉ、オレはさくらがいればっ……さくらはオレのだもん!!」


桜ちゃんを後ろからぎゅっと抱き締めて私を睨んでくる蒼大くん。うむ、なかなか可愛いね。

蒼大くんは自分の名前の蒼の漢字がお気に召さないらしく『そうたくん』と呼ぶと怒るのでヒロインちゃんはそーくんと呼んでいる。

対象的にヒロインちゃんの名前の桜は『おまえに、にあういい名まえ』といってさくらさくらさくらさくら……どこの仲良しカップルだよ……羨ましいよこんちくしょうっ!!


「こらっそーくん!!だめだよ!、」

「な、なんでさくら……オレのことキライなった?」

「きらいじゃないよ!だいすき!!でもそーくんもわたしも友だちはいたほうがいいんだよ!…ね?」


だいすき!!でにこっと笑った桜ちゃんマジ天使。可愛すぎ。嫁にしたゲフンゲフン。画面越しじゃない桜ちゃんはやっぱり可愛かった。

何かもう、今なら死んでも……うーん……転んでもいいや!!


「……オレはみとめない、」


そう言って蒼大くんは桜ちゃんを連れて教室を出ていった。


「……なにあいつかんじわる」

「ちょうきょうで「さあて二人ともそろそろかえろうかー!!!」……はい。」


調教って聞こえかけたね!!小学1年生が喋ったらダメな単語だよね!!!

ヤンデレ第一段階に進化しようとしてるような気がするからもっと徹底的にフラグをぶっ潰さなければ。




















「頑張って、凛音ちゃん」


明るい茶髪が揺れた。

別に後書きとかも書かなくてイイんだろうなって思うんだけどあると書いちゃうんですよね

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