第七話 会津の魂 その名も青豹隊
会津藩藩主 松平容保が居る会津若松城へとやってきた紗月たちは早速容保に謁見して会津を守る為にちからをかすことになった。
容保は紗月たちを会津に置く代わりに青豹隊という部隊と共に戦って欲しいと頼んだ。
紗月たちは青豹隊の稽古する道場へと足を運んだ
道場には約三十名ほどの隊士が木刀で素振りをしていた。
紗月は一歩前に出て言った
「見事な素振りだが、まだ甘いな。」
紗月の言葉に一人の男が素振りを止めて木刀を下ろす
他の隊士も素振りを止めて刀を下ろして紗月たちを見る
「これはこれは、道場にお客様とは気がつかなくて失礼しました。しかし、いくらお客人といえど部外者に我々の稽古の邪魔をして欲しくはありませんな」
長い黒髪の青年は紗月の前にやってきて煽るように言葉を放つ。
「なに?」
紗月は眉をピクリと動かしてその男を睨む
「我々、青豹隊の邪魔をしないでくれと言ったのです!」
男の言葉に我慢の限界が来た征二郎は紗月の前に出た
「貴様!もう一回言ってみろ!!俺達は容保様に頼まれてここに来たんだ!!」
征二郎は今にも掴みかかろうとせんばかりの剣幕で男に詰め寄る。
そんな征二郎を男は更に煽る
「容保様が?ハッ!こんな田舎者を寄こすなど容保様もどうかしておられるな!!」
その言葉に堪忍袋の緒が切れた征二郎は男につかみかかろうとした刹那
「やめろ征二郎ッ!!」
紗月が大声で征二郎を止めたのである
その場の空気が凍り付く中紗月は征二郎の肩を掴み後ろへと引き男の前に立つ。
「そんなに田舎者と煽るならどうだ?この田舎者と試合うというのは?」
紗月は男を睨みながら試合を申し込んだ
男は鼻で笑った後に試合を承諾する。
互いに木刀を持ち正眼の構えを取り静かに立っている
「私は紫藤紗月だ。貴様は?」
「俺は青豹隊隊長 宜延暁だ。
男の名前は宜延暁 代々会津藩を支えてきた宜延家の現当主である。歳はは29で若くして当主となった暁はその功績が認められ青豹隊を創設し率いているのであった。
「宜延殿か…参るぞ!!」
先に動いたのは紗月だった。
木刀を低く構えて突進する
暁は木刀を振りあげ、紗月が自分の懐に入った瞬間を確認すると木刀を振り下ろした。
紗月は身を翻して躱してから暁の脇腹をめがけて木刀を振る。
暁は素早く防御に出る
カンっと木と木がぶつかる音が道場に鳴り響く
「やるな…お前何処の出だ?」
暁はニヤッと笑って紗月に質問する
「小田原の紫藤家だ」
紗月の言葉に一瞬目を大きくするもすぐに不敵に笑う
「武家の名門とも言われている紫藤家か…なるほどな…」
暁は木刀を下ろすと紗月に背を向ける
「お前たちと戦うことにしよう。だが邪魔だけはするなよ。」
釘を刺すように上から言い放つ暁に征二郎は不満に思い冬十郎は軽く舌打ちをする
紗月は意を決したように暁の言葉に同意した。
「心得た。共に新政府軍を討ち破ろうぞ」
こうして紗月たち3人は暁が率いる青豹隊と行動することになったのであった。
第七話 完




