無限空想世界の幻想的な物語~狼猫~ エピローグ
宴も終わり、頼もしい誓いの言葉も聞いたお嬢様、
だが、何かがおかしい、
一人静かな部屋で、深夜のこのロンディニアを窓からのぞき、
そのガラスに片手を当てて何かをつぶやく、
「灯、あなたがいう様に・・いよいよ、始まってしまうのね」
お嬢様はそうつぶやいた。
どこか悲しく、どこか寂しそうな声で、
まるでなにかよからぬことがはじまるかの如く、
「彼と再会できたのは奇跡だった・・彼がいなかったら今頃・・」
自分の心に言いかけるような冷たい言葉、
お嬢様は何かを語る。
この暗いく暗い部屋の中で、
「いいえ、考えるのはやめましょう・・もうあまり時間は残されていない・・もって後、数え切れるほどしかないこの世界・・イフニアの危機、私はやらなくてはならない、私が今度こそ・・だからあなたたちも・・頑張ってちょうだい・・いつかその時が来たら・・私は貴方達に真実を・・真相を教えてげなければならない・・お願いよ・・銀・・私の王子様・・」
この言葉を最後にお嬢様はどこかへと消えていった。
それはどこかは誰にもわからない、
消して死んだわけではないが、
いったいどこへと何しに行ったのか・・
誰にも何もわからないのだ。
この先のことも、この星のこともだ。
END




