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彼が唯一もてた業火
あぁ、心に向き合うって
なんだったかな。
薄れゆく意識のなかで、心へ直接、語りかけてくる女神の意志が聞こえ、自身に今一度問い直してみる。
わたしは永き泥濘のなか、雪辱と空虚に悶えながらも、取り戻せなかった怒りとやるせなさへ
私怨をただひたすらに、惨めに、何度も、そう何度も燃え上がらせていた。
でも、本当のことをいうと、
そんな負の螺旋に心は疲弊していた。
もう思い出せない。
優しさなどと呼ぶ感情に、最後に触れたのは、いつのことだっただろうか。
あぁ、そんな問いもやはり、もう形を為せない。
この滅びゆく肉体に、いくら語り掛けても仕方がないから。
謝罪も贖罪ももはや意味を為さないんだよ。
「あぁ、、、あの時、なんで、俺は分かってあげられなかったんだろ。どうして俺はもっと俺を大切にしてあげられなかったんだろ。丁寧に自分と向き合えていたら、あぁはなっていなかった筈なのに。」
募る責念に、胸の奥がつっかえて、吐血しそうで
せめて、喪う前に、もう一度、微笑んで、語り合いたかった。
なんで、こんなしわくちゃな顔をぼくはみせてるんだよ。もうもどってこないのに。
心底、俺は俺を憎んだ。




