第20話 オオトカゲモドキ討伐
今……オオトカゲモドキって言ったか? オオトカゲモドキ……オオトカゲ……
「ハァ!? 無理に決まってんだろ! 俺たちは銅ランク、オオトカゲモドキは銀以上推奨だろ! 何考えてんだ」
「えぇ? でももう受注してきちゃったしなァ? 今更キャンセルしてランク降格するのも嫌だろ?」
「嫌って言うか……そりゃ嫌だけどよ? でも俺達は銅、銀以上推奨って言うことは銀でも厳しい可能性があるんだぞ? そのへん分かって言ってんのか?」
「あー? なんかその銀だとか銅だとか、そんなに重要か? 結局ブッ潰せれば良いんだろ? ランクとかどォでも良いわ! ハッハッハ!」
あぁ、コイツは……ダメかもしれねぇ。頭の中に筋肉が詰まっているタイプのバカだ。
「あの……リーシャさん? 流石に私達には荷が重い様な」
「あぁ? だったらお嬢ちゃんはここに居ればいい。攻撃できねぇ魔法使いとか、狙われたらイッパツだもんな! まるでお荷物じゃねェか!」
コイツ、流石に言い過ぎだ。これからパーティーを組むって相手に、食ってかかってなんのつもりだ?
「おい、リーシャ。俺のパーティーメンバーに」
「流石に……言い過ぎじゃないですか?」
アリシアの声が響く。大きな声ではなかったが、それでもハッキリと聞こえる通る声で、静かに怒っていた。
「これからパーティーを組むんですよね? 私、今のままなら貴女をパーティーに迎えたくありません。
勿論、カンネルさん次第ではありますし、私は貴女の言う通りお荷物かもしれません。それでも、私は既に数回カンネルさんとクエストに出ています。貴女はまだでしょう? 私はカンネルさんと、息を合わせることができると自負しています。私とカンネルさんなら、ゾンビ相手に戦えるんですから」
そこまで言い切ったあと、俯いたままの顔を上げて、ニッコリと笑うアリシア。しかし、目は笑っていなかった。
「貴女にソレが出来ますか?」
ゾッとするほど恨みの籠った声が響く。その矛先を向けられたリーシャ。凛とした佇まいこそ崩しはしなかったが、額に汗をかいていた。
「ハハッ! そうかそうか。すまなかった! 少々言い過ぎだったな。アタシも焦っていたらしい。アリシアだっけか? 先程の発言謝らせてもらおう。アタシはアンタらみたいにゾンビは倒せないからな! 但し、その他については心配することは無い。アタシのスキル、重撃震があればオオトカゲモドキなんか余裕だぜ?」
重撃震、本当にそのスキルがあるのなら確かにオオトカゲモドキ程度なら余裕なのかもしれない……が
「確かに、重撃震ならオオトカゲモドキも怖くありませんね」
口を挟んだのはアリシアだった。
「本当に使えるんですよね? 重撃震」
「当たり前だ! コレでアタシは銀ランクパーティーに所属してたんだから。まぁ、調子に乗った結果ゾンビに返り討ちだったがな!」
「分かりました。先程の謝罪、受け入れましょう。でも、まだ認めた訳じゃないですから」
怒ってはいるものの、根は優しいのだろう。アリシアがそんなことを言う。セリフだけ聞けばツンデレっぽいけどな。それにしても
「なぜ、銀ランクのパーティーを探さない。俺達みたいな駆け出しのパーティーに所属するようなこと、する必要は無いだろ」
「フンッ! アタシは、アタシに攻撃を任せてくれるパーティーを探してたんだよ。あのパーティーは前衛が3人もいたからな。アタシが動きたいように動けなかったのさ」
確かにそれだけ前衛が居れば動きにくくもなるのだろう。
「銀ランクのパーティーよりも、報酬はショボイぞ?」
「構わねェ! アタシがこのパーティーを銀、いや金まで駆け上がらせてやる!」
「分かった。オオトカゲモドキの討伐に行こう。アリシアもそれでいいか?」
「まぁ……はい。本当に使えるのならこのパーティーには絶対必須ですから。判断するのは今回の討伐以降でも良いでしょう」
そんなこんなで、リーシャと共にオオトカゲモドキの討伐に向かうこととなった。
オオトカゲモドキ、繁殖期になると街の近くにも出没する大型の魔物。オオトカゲに擬態してオオトカゲの巣に卵を産み付ける。孵化したオオトカゲモドキは周囲の卵を食べ尽くし、オオトカゲの親から餌を貰って成長する。
最終的にはオオトカゲよりも大きく成長し、オオトカゲの天敵となる存在となる。とにかく口に入るものなら何でも口にする性格で、人里付近に出没すれば、冒険者はもちろん、子供や、家畜の被害も出る危険な魔物だ。
今回はそんなオオトカゲモドキの若い個体が、街から少し離れた村に出没したとの事だった。
「俺とアリシアは、マトモな攻撃手段を持ち合わせていない。前衛はリーシャ、お前に一任することとなる」
「あいよ〜」
「もしも厳しそうなら早めに撤退をする。撤退時はアリシアの補助で」
「撤退なんかさせねぇよ。アタシの攻撃で一撃さ」
「そうは言うけども、備えは必要だ。もしもの場合はアリシアの閃光魔法を放つ。俺の撤退の掛け声で頼んだから、リーシャも目を塞ぐなりなんなりで対応してくれ」
「閃光、余り得意では無いので、出力の調整が上手くできません。ほぼ最大出力で撃っちゃいますから、ちゃんと塞いでおかないと暫く本当に何も見えなくなりますよ」
恐ろしい子。マジの目潰しじゃん。
「まぁ、分かったよ。結局使わないと思うけどねェ」
「そう言わずに、パーティーなんだから」
「あいよ、わかったわかった。リーダーさんの言うままに」
少し不安は残るものの、リーシャの自身は本物だろう。そこまで心配する必要も無いのかもな。
「よし! そうしたらオオトカゲモドキ討伐、行くぞ!」
「はい!」
「おうよ!」
そうして俺達はオオトカゲモドキの目撃例のある村まで向かうことになった
いつもご覧頂きありがとうございます!
オオトカゲモドキの討伐が決定しました。リーシャ、かなり脳筋思考ですねぇ。さて、これでリーシャが活躍出来れば! 晴れてスカベンジドリーマーは攻撃能力を持つメンバーを手に入れられます。不意に遭遇するゾンビ以外も対応出来るようになると良いですね!
そろそろPVが1000に到達しそうです! 本当にありがとうございます! しかし、ここでストックが途切れてしまいますので、少し投稿ペースが落ちてしまうかもしれません。皆様の応援に応えられず申し訳ございません。
もしも、この作品の続きが読みたい、面白い! と思って頂けましたら、ブクマ、高評価を是非! よろしくお願いします!




