表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
藤本落語  作者: 藤本GJ
98/106

隣りの空席

30歳の男は満員電車で端の席に座っていると、停車駅で隣りの客が降り、席が空いた。


ところが誰も座って来ない。まぁ、そんな事もある。


しかし、ショックな事が起こった。


さらに隣りの定食駅に着いた時、向かいの客が降りて、オレが座ってた時からずっと立ってたお姉さんが空いた向かいに座ったのだ。


オレの横がそんなにイヤなのか…


結局、横がずっと空席のままオレは過ごした。


家に帰り鏡を見ると、灰色のジャージ上下が何か怪しいんじゃないかと、ジャージのせいにした。


あと、自分から変な匂いがするんじゃないかと思い、香水の通販サイトを調べた。


意外にも安くで香水が売られてたので買った。75ml(1500円)は安いと思って即決だ。


服もある程度オシャレじゃないと誰も隣りに座ってくれないんじゃないか。オシャレな友達が「supremeってメーカー好きなんだよね」って言ってたのを思い出しsupremeを調べた。



「高っ!」



思わず声が出た。Tシャツだけで2万もする。


ジャージなんて4〜5万するじゃないか。しかも上下セットじゃなく上だけ。



4〜5万払ってまで隣りに知らん人、座ってほしいか?


もう空席で良いんちゃうか?


いや、こんなことじゃ一生誰も近寄ってくれない。


私は勇気を振り絞り43000円のジャージを買った。


送料無料なのにホッとした。




私は香水を振り、supremeジャージを羽織り、Gパンは父親お古のエドウィン503を履き、自分に出来る最高のオシャレで電車に乗り込んだ。


夕方行ったので帰宅ラッシュである。


前と似たような場面がやって来た。隣りに空席が出来た。



オシャレしても誰も座らない…


髪型か?髪型を忘れてたが、ツンツン短髪やからそこまで奇抜ではないはず。


顔か?…イヤ顔はオレが誰かの隣りに座る際、気にせえへんけどな。



次の日の朝も隣りは空席でヘコんでると職場の女の子から話しかけられた。


「…最近雰囲気変わりましたね」


「オシャレに気遣うようになったんですよ」


「良い感じですよ。…良かったらお昼一緒に食べませんか?」






空席が埋まった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ