13、演劇どうなる?
『「ロミオとジュリエット」よ!』
『・・・えらく王道だな。でも大衆受けを狙うならそのくらいがちょうどいいか』
昨日の昼休みに学園祭で演劇をすると決まって、早百合は監督を務めることにしたようだ。
「ロミオとジュリエット」といえば、だれでも知っているであろう超有名な悲劇だったはずだ。このクラスに主役ができる器を持ったやつがいるのか?
『主演は圭佑くんと実央ちゃんで決定ね』
『っえええ!?おれかよ!??』
『だって仕方ないじゃない、うちのクラスにここまでラブラブなカップルはいないんだから』
早百合がニヤニヤしながらそんなことを言う。こいつ、絶対狙ってやってるだろ。しかしたまには目立つのもいいかもしれない。
『実央は?かまわないのか?』
『あたしは圭佑と一緒ならなんでもするよ!』
とゆーことでけってー。
『じゃあ今日から演技のレッスンを始めるわよ!放課後までに教室の使用許可をとってくるわ!』
『台本とかあるのか?おれあんまり話の内容しらないけど』
『ふっふっふ。あたしをだれだと思っているの?ちゃんと昨日のうちから徹夜で作ってきたわ!!』
ボツになったときはどうするつもりだったんだろう。まぁこいつが自分の意見をボツにするわけないけどな。
渡された台本はそんなに分厚くなかったから主演でも頑張れば覚えられるだろう。問題は演技力だ。俺は経験ないし、実央もわからない。あまり高いクオリティは期待しないでほしいな。
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『ああ、ロミオ!あなたはどうしてロミオなの?!』
『カット!いいわよ!実央ちゃんサイコーにイケてるわ!』
早百合は映画監督になったつもりで指揮っている。表舞台に立つより向いてるんじゃないか?どうせ監督として名前のるんだし。そのうち本当に映画作りそうだな。
しっかし実央は演技がうまいな。自分ではなにもやってなかったみたいだけど、実央の声を聞くだけで物語に入り込めるみたいだ。
『圭佑くんもあれくらいやってくれないと。ふふふ・・・一ヶ月後の文化祭が楽しみだわ!』
・・・忙しくなりそうだな。
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帰り道。
頭をおさえてだるそうに隣を歩く実央。
『おい、実央?どうしかしたか?』




