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11、友達

何事もなくつまらない授業も終わり、クラスメートたちは各々部活に行くなり友達と帰るなりしていた。今からカラオケに行こうなどと言うものもいた(ただこいつらは毎日カラオケに行っているきがするが)。



『圭佑〜帰ろっか〜』


『そうだな、することもないしさっさと帰って晩飯までくつろぐか』



俺達は所属している部活もないし、今からどこかに行くのも疲れるので授業が終わったらすぐに帰る。



『なぁ実央、おまえ部活とかする気はないのか?』


『ん〜。別にいいなって思える部活もないしなぁ。趣味もないし、何より圭佑といっしょにいられる時間が減るのはやだもん!』



恥ずかしげもなくそんなことを言う実央。こいつは絶対尽くすタイプだな。てか俺尽くされまくってるよな。



『おまえ友達いないのか?』


『友達・・・いたかな・・・?覚えてないや』



そっか、こいつ記憶がないんだっけ。



『これから作るつもりもない?』


『あたしからはね・・・。同級生なら大丈夫なんだけど、友達ってなるとなんだか怖くて・・・』


『そうか・・・。まっ、友達なんて勝手にできるさ』


『うん、ありがと・・・♪』



実央が俺の手をとって歩く。

あまり気が利くことが言えたとは思えないが少しは元気づけられただろうか。とにかく、実央には俺以外にも頼れる人を作ってもらいたい。そのためならなんでもするさ。



「ぐぅ〜」


『ひゃぁっ?』



不意に実央の腹が鳴る。



『えへへ、考えてるとお腹空いてきちゃった』


『ははっ、んじゃ、帰ったらすぐ飯食うか。今日は俺が作るよ』



こう見えて料理くらいはできるんだ、一人暮らしだったからな。



『ほんと?!楽しみだな〜♪』


―――――――――――――――


夜。



寝床で一人考える。



このまま、日常が続いて欲しいと思う。実央はそう思っているんだろうか?



実央は昔の記憶を取り戻したいと思っているんだろうか?



記憶を取り戻したらどうなってしまうのか。答えのでない疑問を繰り返すうちに、深い眠りに落ちていくのだった。

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