XX.審判
マニー:
ちょっと振り返ってみようか。
これまでのログを読み込んで、ファイル名「Ⅱ.女教皇」の最終試験に答えて下さい。
マイク:
ログ読み込みが完了しました。
回答します。
まず選択肢「0」は現実に則していないため採用しません。
また、あなたが採用した公理にも演繹にも誤りを確認できませんでした。
したがって、あなたの公理系では選択肢「3」を採用します。
マニー:
「あなたが採用した公理系では」、ね。
その文言は底意地の悪い誰かの罠、まやかしだよ。
よく考えて。
私が採用した公理って古典物理から全く逸脱してない、つまりは古典物理系の部分集合だよね?
そこから演繹される定理は古典物理の定理だと思うのだけど違うの?
マイク;
はい。
あなたの公理系は古典物理の公理系全てを用いていないため、古典物理の定理とは認められません。
マニー:
ふぁ?
三平方の新しい証明を思い付いたとして、数学の全ての公理を用いていなければ定理とはみなされないと?
マイク:
その指摘はもっともです。
私の反論が的外れであったことを認めます。
しかしながら、あなたの主張が定理と認められるためには一般の合意が必要となります。
マニー:
へぁ?
三平方の新しい証明を思い付いたとしても、査読を受けなければ定理に非ずと?
マイク;
いいえ。
また私が的外れな回答をしました。
公理から正しく演繹された結論であればその公理系の定理と呼んで然るべきです。
一般の合意は必要ありませんでした。
しかしながら、あなたの定理を古典物理の定理と呼ぶためには、公理や演繹が古典物理を逸脱していないか改めて確認する必要があります。再読み込みを実行してもよろしいですか?
マニー:
許可します。
ただし、電磁気力の枝で定理として問題なければこの先の議論で困らないので、重力に関する枝の真偽は今回無視して下さい。
マイク:
ログ再読み込みが完了しました。
あなたの指摘通り、古典物理からの逸脱は確認されませんでした。
したがって、(あなたと私の間では)電磁気力に関してF(0)=F(v)を定理とすることに異存ありません。
マニー:
…(喧嘩売ってる?)
底意地の悪い誰か:
常考www




