藍の狙いと萌の想い
たじろぐ優大と想いを吐露する萌です
15話です
優大は藍のその発言にかなり瞠目する。
「は……な、何言って……」
驚き尻込みする彼の様子を始めて見たのだろう、その様子にまた藍も驚く。
「気づいてなかったの……?」
「……まさか! 意識なんて……してない……ぞ!?」
「ふーん、そ……」
彼女はしばらく考えていると、ある妙案が浮かび、ニヤリと笑う。そしてその不適な笑みを浮かべながら、優大の顔の近くまで体を寄せる。
「な、なんだよ……?」
「なら私の護衛になってよ」
「は、なん……」
「だってそうでしょ? こんなに沢山のファンがいる私よ? 過激なファンやまたは嫉妬するアンチの人達も沢山いるのっ。だから常日頃まで守ってくれる人がいるの」
「……それならプロのガードマンを雇えば良いだろ? 僕ではそこまで攻撃的な人間の対処は無理だ」
「仕事の時はそうでも、身近なレベルつまりプライベートまでの護衛は、私も女子だもの、かなり難しいわ。それに私が信用出来て、私のこと大切に想ってくれる相手なんてそうはいないわ。そうあの日、私を命がけで守ってくれたみたいに……」
「…………」
そう言われてしまっては優大も敵わなかった。しばし腕を組みながらうーんと考える。
「分かった。それじゃあしばし藍の近くにいるさ」
「ありがと優大」
こうして優大は藍と二人で行動を共にすることになる。仕事の時も、学校の時も。
一方その頃、そんな二人の行動を見てかなり不服と寂しい気持ちになる萌がいる。
「優君……」
彼女はいつもの公園に行って、寂しくたった一人でブランコを揺らす。
「どうして、どうしてああなってしまうの……? それとなく確かめるって言ってたのに、それからずっと姉さんと一緒にいるわ……。なんでなの…?」
学校では優大と藍がほとんど二人でいるから自然と噂になる。
「なになに二人は付き合っているの?」
「違うわよー」
しかし藍は満更でもない口ぶりだ。そして萌も相変わらず人に囲まれているが、表情がしょんぼりしてしまっている。それに気づく優大だったが、なぜかその中に入りにくい。
「どうかした?」
「いや……萌のやつ……、表情が寂しそうで」
「気になる?」
「あ、当たり前だろ? 幼馴染なんだから……!」
「本当にそれだけ……?」
「……」
「…………ま、家ではそんなに変わらないから、気にしなくて良いと思うわ」
「……そうか」
「早く行こ! そろそろ仕事の準備をしないと」
「あ、あぁ……」
◇◇◇
キー、キー。
またブランコの音が一ついつもの公園で鳴り響く。
「あーあー、優君も隅に置けないなー。姉さんのこと好きだったなんて。そうだよねー、私と違って頼りがいがあって、元気で明るくて魅力的な人間だよねー」
またブランコがキーキーと鳴る。
「初恋なんていう夢物語を追い求めずに、今現実にある新たな恋をしたわけだ」
キーキーッ。
「優君」
キーキーッ。
「……優大君」
キーッ。
「好きだったよ……。出会った時からずっと……」
最後まで読んで頂きありがとうございます。
『五等分の花嫁』の四葉のシーンを少し真似てみました!
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