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【連載版】ホームパーティーに誰も来なくて、冷めた手作り料理を孤独にモソモソ食べる魔王様『……そうだ! 王国軍に一般入隊して魔族を滅ぼそう!』  作者: タック
3章 10歳に育った勇者、魔王学校に通っています

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3饗宴 魔王学校の探索2

 空に火炎を撃ち出した犯人の元に向かった。

 場所は校庭である。

 裏の森の方だったら火事になっていたかもしれない……。


「あ、まおうさまー! なのじゃー!」


「いや、それ何度も言ってるけど秘密だからね。オウマって名前で生活してるからね、我」


「ハーシア、理解したのじゃー! おうまー!」


「毎回言っている気がする……」


 校庭にちょこんと立っている元気な幼女──ハーシア。

 外見は7歳程度だが、実年齢は3歳だったはずだ。

 龍人の特性として、生まれてからすぐ戦える存在になるというのがある。

 ドゥルシアの血で、娘のハーシアもその特性が受け継がれたのだろう。


 長い髪は母親に似た赤だ。ここはハゲ筋肉人間に似なくてよかった。

 白と紺色の制服は、様々な耐性加護をつけているために、あの火炎でも焦げてはいない。

 耳にはイヤリングとして、ドゥルシアの鱗がお守りとして装備されている。

 これはこれで強力な防護なのだが──。


「さっきの炎はなんであるか?」


「あくびしたらバスターブレス出ちゃったのじゃー! うきゃきゃ!」


「あ、うん……。空に向けて撃つようになったのは進歩だと思うのである……」


 ──素で戦闘力が高すぎるので、お守りは不必要に思える。

 先日なんてイフィゲニアが遊んだら、炎ブレスで体毛の無い猫獣人が誕生していた。

 スフィンクスとかいうツルツル猫の種類を想像してもらえばいい。


『なんかボク戦闘で負け続けだし、もう魔将軍辞めようかにゃ……』


 焼け落ちたお気に入りの服を手に、遠い目で哀愁漂わせていた。


 つまりハーシアが遊んだだけで、魔将軍でも逃げ出すような強さだ。

 まだ幼いので実戦の場合は搦め手でどうとでもなりそうだが、知性と経験が育ってきたら手の付けられない龍神として母の跡を継ぐのだろう。


「ええと、それでジャスティナを探してるのであるが……」


「あ~……うん、知ってる? かな~?

 ……けど、わらわに勝負で勝ったら教えるのじゃー! おうま勝負ー!」


「えぇ……」


 やばいよ……。

 我、まともに勝負したら炎吹かれて、ハーゲンみたいなハゲ頭になっちゃうよ……。

 ここは大人の知恵で勝たなければならない!


「よ、よーし。じゃあ、ジャンケンで勝負なのである……」


「わかったのじゃー!」


 ハーシアは納得してくれたらしく、龍のギザギザ歯を見せながら笑っていた。

 ちなみにあの歯も特別で、ガジガジするとミスリルとか大体は噛みちぎられる。


「じゃーんけーん……」


「っぽーん、なのじゃー!」


 我はチョキ、ハーシアはパー。

 我、大勝利!


「ふふ、勝ったのである」


 大人の知恵の勝利である。

 手を出す直前まで、握り拳では無く半開きにしておく。

 そしてグー、チョキ、パーのどれでも出せるように対応しておいたのだ。


 一方、ハーシアは馬鹿正直にパーを出しっぱなしで勝負を仕掛けてきた。

 我、それを肉眼で確認して、半開きからチョキに変更。

 ククク……悪の魔王にジャンケンで勝とうなど1000年早いのである!

 セコいとか言ってはダメなのである!


「あーん、負けちゃったのじゃー……。勝ったら遊んでもらおうと思ったのに~……」


「そうか、それは悪かったのであるな。ちなみにどんな遊びをしようとしてたんだ?」


「息を吹きかけあって、どっちのブレスが強いか遊び!」


「……我、ブレスは出ないからね?」


 下手したらジャンケンで死ぬところだった。

 フーフーしあったら一方的にバスターブレスで消滅コースなのである。

 がんばって防いでもイフィゲニアのように毛が危うい。


「それでジャスティナはどこに行ったのであるか?」


「ん~? ミスティのところなのじゃー! 屋上ー!」


 ミスティ……あやつなら、物静かなので勝負を吹っ掛けられたりはしないはずなのである。

 さっそく、我は屋上へと向かった。

金曜日くらいに新連載を投稿予定です。

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新連載を開始しました。
国を救うことに疲れてしまった強すぎる竜装騎士が、相棒の竜と共に田舎に移り住むスローライフ(?)なお話です。
どうぞ、こちらもよろしくお願いします。


『伝説の竜装騎士は田舎で普通に暮らしたい ~SSSランク依頼の下請け辞めます!~』
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