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プロローグ
少女は孤独だった。
あの“十二の存在”と仲が悪いわけではないのだが、友達とは呼べなかった。
それは自らが“硬い壁”を作っていたせいかもしれないし、立場が違うせいだったからかもしれない。
だからここにきた。
王都──レギンレイヴ。
少女が片手を振るえば、簡単に潰れるであろう小さな人間の世界。
戦女神がシステムの楔として埋められている墓標。
きっとそこに魔王がいる。
そんな予感がしただけで、あの場所から抜け出てきたのだ。
会いたい、ただそれだけ。
とてつもない力を秘めた存在でも、そんなちっぽけな願い一つで動くのだ。
人の形をしただけの冷たい身体。
その本性は【 】を殺すための機械。
──たぶん少女は孤独だった。




