転生前
その日は大雨だった。
スーツ姿でびしょ濡れになりながら走る34歳男性刑事 神代 玲司は息を切らしながら駆けていた。
この現代日本では珍しく連続殺人が起きていた。
目の前を走っている男 自称 雨宮は息も切らさず俺のスピードに合わせて走っている。
距離を縮めず、どこかしら楽しんでいるようにも見える。
怒りがふつふつと湧き上がってくる。
雨宮はこの3年間 月に1人ずつ殺している。
今回で36人目の被害者が出た。
ようやくここまで追い詰めたのに、、、
神代の体力の限界が近い
射程距離が離れすぎているが
「止まれ!!止まらないと撃つぞ!!」
とダメ元で叫んだ。
すると雨宮はクスクスと笑いながら足を止め両手を上げる。
「観念して投降しろ。お前の逃げるルートは予測済みだ」
本部に逃走ルートを伝えては入れているが予測までは出来ていない。
がここで立ち止まったのはラッキーだった。
これで応援がすぐに来るはずだ。
「私はね、ガッカリしているんですよ 神代君」
両手を上げながらこちらを向きニヤニヤとする。
「ガッカリだと?ふざけんな!!」
拳銃の引き金に力が入る。
「つい先ほど首を切った男性はどうしてます?」
「何?」
雨宮が男性を切りつける現場を目の前で目撃し、今に至っている訳だが
男性は生きている報告は受けていた。
「残念だったな 殺人鬼 あの男は生きている。お前は殺害に失敗したんだ!!」
ふふ っと笑う雨宮
「私が月に1人殺している事は流石にわかっていたと思いますが どうして今日 36人という記念日にターゲットを殺せず 現場を目撃され 今こうして窮地に落ちたのか、、、あなたにわかりますか?」
神代は息を整えながら少しずつ冷静になって思い返す。
確かに変だ。
今まで12人目、24人目と雨宮とは少し話をしたことがあったが、今回は何かが違う、、、
今まで成功していた犯行が失敗したからか?
いや ではこの余裕な表情はなんだ?
神代は不気味な感覚を感じた。
「はい 残念」
雨宮の声が聞こえた時には右手首が地面に落ちていた。
それに気づいた時には、首から熱を感じ膝から崩れ落ちた。
「最初からあなたが36人目だったんですよ」
満面の笑みを俺に向けながら言う
「今日という日をどれだけ待ち望んでいたか、、、はぁ 最高だ」
(まだだ、まだ俺は死んで無い。なにか、、、何か出来ないか、、、)
神代は歯を食いしばりながら辺りを見渡す
「無駄ですよ あなたの頸動脈を正確に切りました。そうですね、、、あと48秒後には死ぬでしょう」
微笑みながら 神代の神代の頭を持ち上げる
「でも 安心してください 私の計画はこれで終了です。あなたが死んだ後 もう私に殺される人は出ないでしょう。来世で会えたら嬉しいですね。ではさようなら」
そう言う目の前が真っ暗になり すべてが無になった。




