レイのお城にいたくない病
「地獄だ・・・」
あの後、ヒカルはレイと女王の間に立って話し合いを進めていた。
しかし女王は二人の外出禁止を却下することはなく・・・
「あ~あ~なんでこんなことに」
「レイさん、そう落ち込まないでください」
「・・うん」
なんかそっけないというか、魂が本当にあるのか心配になるくらいの返事
「レイ、まだ落ち込んでいるのか?」
「ほっとけ」
「ヒカルさん。寝てないと」
「女王の手伝いをしていたんだ。それにじっとしていると落ち着かない」
安静にと言ったのは女王なのに、結局仕事を手伝わせてる時点で・・・・
「僕は城にずっといると落ち着かない」
「どれだけ城にいるのが嫌いなんだよ、お前は」
「神経質と言ってよ」
「はぁ・・まったく。付き合ってられないな」
そう言って、ヒカルは部屋を出ていく。
ひなは一度レイを見たが、ヒカルのあとへ着いていくことに
「ヒカルさん、どちらへ」
「女王のところだ」
「私も一緒にいいですか?」
「あぁ、構わない」
「ヒカルです。お時間よろしいでしょうか?」
「入りなさい」
「失礼します」
「しっ、失礼します」
「あら。ひなも来たのね?何か御用??」
「外出禁止のことで」
すると女王は眉間にしわを寄せる。
「俺ではなくて、レイのことで」
「ダメです。あの時も言った通り、彼には城にいてもらわないと困ります」
「ひなを見張り番にしても?」
「えっ?」
「えっ!?ヒカルさん?」
女王もひなも突然のことで驚いた。
「ひなを見張りにつけさせてもダメでしょうか?」
「どういうつもりなの?」
「正直、見てられません。ただでさえ世話がやけるのにこのままではもっとダメなやつになってしまいます」
「・・・あなたがそういうなら」
「ありがとうございます」
ひなが黙っている中話は進んでいく。
これは決定事項なのか??
「ひなには悪いのですが、レイの見張り番を任せます」
「はい。私でよければ」
もはや拒否できないと悟った。
「言うことを聞かない場合は、気絶させても構わないから魔法を使いなさい。
大丈夫、責任は私がとります」
「気絶!??」
「ひな、心配するな。あいつは体力がなくても身体は丈夫な方だ。俺が保障しよう」
「はっ、はぁ・・」
「というわけで、ひなを見張り番にして外に出てもいいということになった」
「えっ・・・そう、なの?」
「いうことを聞かなかったら、気絶させてもいいから魔法を使ってお前を城まで連れて帰れと言ってある」
「そこまで彼女にさせる気!???」
「お前がちゃんとしていたらひながそれをしないで済むんだ。ひなの為にも言うことを聞け」
「・・・わかったよ。そこまでいうなら」
こうして事件は解決した。
「あっ」
「「??」」
「見張り番の件、特訓のやつにも使えたな・・・」
「「それはダメ(です)!!」」
さすがにそれは却下されると思う。




