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この一年間
明宏と常に一緒に
行動したからだろう。
明宏の目とか
表情を見ただけで
何を考えているのか
俺には、ほぼわかる。
明宏の希望通り
俺は女装のことを
まだ鍋島には
言わないことにした。
それで・・・
俺に頼みというのは
その女の子と2人で
どこかに逃げるとかだろう?
だいたい
察しは付くよ!
と
鍋島は対面の
俺と明宏の顔を
交互に見ながら言った。
そして
昔のよしみで
料金は大サービスしてやるよ!
本来ならば
100万円近くは
吹っ掛けるけどな!
と
鍋島は笑った。
おい!
100万円で
吹っ掛けてるのか?
と
その金額の低さに
俺は驚いてしまった。
逃がし屋というのは
ヤクザも絡んでくる
とても危険な裏の仕事だ。
下手をすれば
自分の命の危険もある。
それなのに
たった100万円で
吹っ掛けるは、ない。




