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それゆえ
今度やったら
もう二度と自分の足で
立てんようにしてやる!
と
捨て台詞を残して
則夫は立ち去った。
おい!
神崎!
大丈夫か?
と
少し年長の組員が
俺に声をかけてきた。
情けないことに
俺は泣きながら
便器をナメていたんだ。
神崎!
もう!
いい!
若が外に行ったから!
と
見かねたのか
俺を止めてくれた。
俺は決して
トイレ掃除を
サボっていない。
というか
俺は毎日
二時間おきに必ず
トイレ掃除をしている。
ここは
二次団体であり
組員は200人近くもいる。
もちろん
その全員が
事務所に毎日
来るわけではない。
それでも
事務所内に
2つあるトイレの
使用頻度は高い。
それゆえ
1日に何度も
素手でトイレ掃除をする。
それでも
掃除した直後に
組員の誰かが入って
便器を汚してしまったら?
それがわかれば
すぐに掃除するだろう。




