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そのことについては
鍋島も承知しているはずだ。
にもかかわらず
鍋島は俺には
明宏との結婚を
強く勧めているんだ。
逃亡のためという
大義名分を出されて
明宏との偽装結婚を
俺は了承することにした。
しかし
鍋島が望んでいるのは
今ではわかるのであるが
俺と明宏とは
偽装結婚ではなくて
今後の人生を共にする
正式な結婚のようだ。
そして
明宏も同じく
俺と普通の夫婦として
生きていくのを望んでいる。
なにしろ
明宏ら最近では
将来は2人の子供が
欲しいとさえ言っている。
その時の
明宏の表情は
いたって真顔であり
本気のようである。
ただ
俺としては
まだ完全には
逃げ切れたとは思っていない。
逃亡の最終地点では
俺と明宏の新たな戸籍での
住民登録は済んでいる。
その地点に定住する前に
俺は明宏と入籍の予定だ。




