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つまりは
事務所にいない
組員たちが遠隔で
見ていることはない。
それゆえ
俺と明宏が
計画を終えて
キャリーケースに
入れた大金を持って
組の事務所を出る所は
見ることもできない。
となると
俺たちの計画成功が
発覚するのは早朝だ。
この頃には
かなり遠方まで
逃げることができる。
そんなことを
俺は考えながら
明宏と組の事務所に
入ろうとしていた。
計画の後のことまで
こんなふうに考えているのは
成功する確信があるからだ。
大丈夫!
この計画を
絶対に成功する!
と
俺は心の中で
自分に言い聞かせて
組の事務所に入った。
その時には普段通り
食事から帰りました!
と
金庫のある部屋にいる
則夫を含めた組員たちに
俺と明宏は挨拶をした。
俺たち二人が
事務所に入ってきたことは
奴らも防犯カメラで見て
わかっているはずだ。




