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その直後
神崎には
ずいぶん昔
助けてもらったからな!
少年院を出てから
ずっと会いたいと
俺は思っていたんだ!
だから
仕事抜きにして
今日は会えて嬉しいよ!
と
鍋島が俺に
真顔で言ったんだ。
いや!
いや!
世話になったのは
むしろ俺の方だよ!
お前のおかげで
俺は職員に睨まれず
過ごすことができたから!
と
俺は鍋島に返した。
鍋島が俺に
助けてもらったと
言っているのは
荒くれ者たちに
暴力を振るわれずに
済んだことだろう。
鍋島というのは
武闘派ではなくて
まさに理論派である。
ケンカは弱いが
頭は切れるタイプ。
こういうタイプは
少年院ではイジメの
ターゲットにされる。
しかし
ケンカ最強と言われた
俺と一緒にいたことで
荒くれ者揃いの
奴らからの暴力を
鍋島は避けられたと
思っているんだろう。




