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タイでは
時計も必要ないとまで
鍋島は俺に教えてくれた。
たとえ
誰かと約束しても
時間から3時間ほど
遅れてやってくる。
しかも
プライベートだけでなく
ビジネスでの約束でもだ。
日本ならば
大変なことになるが
そんなことは仕事でも
タイでは当たり前のこと。
そのような
タイの雰囲気に
多くの人たちが
はまってしまうという。
そして
お金が続く限りは
タイに滞在する。
金が無くなれば
また帰国して働いて
またタイに戻ってくる。
このような
生活のことを
東南アジアに
沈没するという。
きっと
お前も住んでみれば
タイの魅力がわかるよ!
と
鍋島は言うが
できれば
俺は日本から
出たくないんだ。
そもそも
言葉がわからないから
トラブルが心配である。
ただ
暴力団から
逃げ切るとなれば
日本よりも安全だろう。




